日本が隋や唐からさまざまな事物を学んだように、日本と中国には長い交流の歴史があるが、その一方では衝突もあった。中国人からすると、現在の日本は「中国を軽んじている」と感じるようだが、中国メディアの騰訊はこのほど、「日本は元の時代から中国を軽視するようになった」と題する記事を掲載した。日本は元寇以降、中国を軽んじるようになったと主張し、その理由を考察している。

 記事はまず、「元王朝」の時代より前は、日本は古代の中国王朝に対して敬意を抱いていたのは間違いないとし、日本は当時の王朝に使者を派遣して多くのことを学び、それを持ち帰って導入していたと強調。しかし、こうした態度は「宋の時代」までで、元の時代になると日本の態度は「一変した」と論じた。

 この理由について記事は、1つに日本の国力が上がったためだと分析した。独立した経済や文化が発展し、以前のように中国に依存しなくなったためだとしている。さらに、隋や唐の時代に多くを学んだ日本にとって、中原の華夏文化こそが正当な中国であり、元は北方の異民族だったので受け入れることができず、軽視するようになったのではないかと主張した。

 そして、その後に元は外交で日本を従わせることができなかったため、日本へ攻め込むことになるが、元寇と呼ばれる2度の侵攻はいずれも元が敗走する形で終わったと指摘した。敗走の理由について、日本側の思わぬ強い抵抗や、元は海上での戦争に慣れていなかったことに加え、「神風」と言われる暴風雨が来たことで敗戦したと分析している。

 このため、日本は自身の力が足りなくても「神のご加護」があれば勝てると思い込んでしまったと記事は主張し、これが後の豊臣秀吉による朝鮮出兵や近代の真珠湾攻撃という大胆な行動につながったと論じている。そして元寇を防ぐことができたことが、中国を軽視するきっかけになったのではないかと主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本人は「中国を軽んじている!」、こうなったきっかけは「あの戦いだ」=中国