アメリカのテキサス州エルパソ郡の路上で、1匹のシベリアン・ハスキーが車から捨てられ、道路に置き去りにされるという出来事が起こった。
その様子は偶然地域で保護活動をしていた動物保護団体スタッフにより撮影されたのだが、走り去る車を必死に追いかけるハスキー犬の姿があまりにも切なすぎると世界中で波紋を呼び、日本でも話題となっていた。
その後、犬を捨てた元飼い主は逮捕され、保護された犬は直ぐに飼い主が見つかり、今はやさしい家族の元で暮らしているという。
7月18日、テキサス州エルパソ郡ホライゾンシティで、停止した車から1匹のシベリアン・ハスキーが降ろされ、路上脇に置き去りにされる姿がとらえられた。
たまたま現場近くにいた地元の動物保護団体『Pawsitive Rescuers of El Paso』スタッフのジョイ・ドミンゲスは、助手席から降りた若い男がハスキー犬のリードを外して放置した後、車に戻り、運転していた年配の男がそのまま車を発進させその場から去る一部始終を撮影した。
置き去りにされたハスキーは、走り去っていく車の後を必死に追いかけ続けた。だが無常にも車は走り去っていった。
ジョイさんはすぐにハスキーを保護し、同郡保安官事務所に通報した。
同僚によってSNSに投稿されたこの動画は世界中に拡散し、多くの人が犬を捨てた男性らへの怒りと、健気にも車を追いかけ続けるハスキーに悲しみの両方の感情を味わうこととなった。
ハスキー、新たな家族の元へ
保安官事務所からの連絡により、犬は動物保護団体『Huckleberry Hound Dog Rescue』へと引き取られたが、間もなくして新たな飼い主が見つかった。動画を見て、激しく心を痛めた地元のクラップサドルさん一家が、犬を引き取ることを申し出たのだ。
7月21日、一家に迎え入れられた推定年齢10か月のハスキーは、ナヌークと名付けられた。
ナヌークは、新たな家族のもとで二度目の人生を歩みだした。
Husky Abandoned on Roadside Gets Adopted by Loving Family
運転していた男性の身元が判明。逮捕され拘留中
エルパソ郡では、ペットを遺棄すると動物虐待の罪で罰せられる。起訴され有罪判決が下れば、テキサス法により最長1年の収監の可能性もあるという。なお、ハスキーを遺棄し車で走り去った男ルイス・アントニオ・カンボス(68歳)は、7月24日に逮捕され、動物虐待の罪で保釈金5千ドル(約55万円)が設定され現在拘置所に拘留されている。
同乗していた若い男については、捜査の結果「ルイスの指示通りに動いただけ」と判明し、起訴しない方針であることが明かされた。
逮捕されたルイス・アントニオ・カンボス(68歳)
Top image:ms.mojorising_/Instagram / References:KWTX / written by Scarlet / edited by parumo
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