北朝鮮金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長は1日、米韓が8月に実施予定の合同軍事演習をめぐり、南北関係を「曇らせる好ましくない前奏曲になると思う」とけん制する談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

韓国国防省は7月、米韓合同軍事演習を8月に実施する方針を固めた。一方、米国防省は「韓国政府と相互の合意により決定する」と明らかにした。

金与正氏は、昨年6月から断絶していた南北間の通信連絡線が7月27日から再稼働したことについて、「断絶していたものを物理的に再び連結しただけで、それ以上の意味を付与してはならないというのが私の考えである。不慣れな憶測と根拠のない解釈はかえって、失望だけを招きかねない」と述べた。

また、「現在のような重要な反転の時期に行われる軍事演習・・・」とし、「信頼回復の歩みを再び踏み出すことを願う北南首脳の意志を甚だしく毀損(きそん)させ、北南関係の前途をいっそう曇らせる好ましくない前奏曲になると思う」と米韓合同軍事演習をけん制した。

さらに、「わが政府と軍隊は、南朝鮮側が8月に再び敵対的な戦争演習を繰り広げるか、でなければ大勇断を下すかについて鋭く注視するであろう。希望か、絶望か? 選択はわれわれがしない」と強調した。

金与正氏(平昌写真共同取材団)