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「むしろ『続投してほしい』という声の方が国民の間にも党内にも強いのではないかと判断している」

こう話したのは自民党二階俊博幹事長(82)だ。『FNN プライムオンライン』によると8月3日、二階幹事長は会見で菅義偉首相(72)の任期満了に伴う総裁選について「菅首相がしっかり頑張っていて、今すぐ菅首相を代える意義は私は見つからない」とコメント。そして、冒頭のように語ったという。

二階幹事長が「しっかり頑張っている」と太鼓判を押す菅首相のこれまでを振り返ってみよう。

昨年9月、新型コロナウイルスが感染拡大するなか就任した菅首相。同年12月、「最大で1.7倍の感染力」を持つ可能性のある変異種の感染者が国内で見つかった後にやっと入国制限。年末に“新規入国者”の受け入れ停止を宣言したが、ビジネスでの往来は容認していた。しかし会見で「先手、先手で対応するために、全世界から外国人の新規入国者の停止を発表させていただきました」と話したため、ネットでは《後手後手の言い間違いですよね?》との声が。

さらに今年1月、感染拡大について「1ヵ月後に必ず事態を改善させる」と会見で豪語したものの改善の基準や根拠を示さなかった。別の日には「仮定のことについては私からは、答えは控えさせていただきたい」と言ったり、特別定額給付金の再支給はないが「最終的には生活保護という仕組みも」と経済政策とセーフティネットを混同しているかのような発言をしたりもしていた。

■「どこの国の話だ?」「わたしには聴こえない声が」

また今年5月、高齢者のワクチン接種について「7月末までの完了は不可能」と回答した自治体が複数あったことについて「ショックだった」との感想を漏らした菅首相。かねてから目標設定が疑問視されていたため、《首相のコメントとして、これほどまでに間抜けなものがあるでしょうか?》など非難轟々に。それでも6月、「オリンピックで希望と勇気を世界に」といったコメントをしたため《現実を見よ》など呆れ返る声が続出していた。

先月には「新型コロナウイルス感染症対策分科会」の尾身茂会長(72)や各報道機関とは真逆の「人流は減少している」という主張を展開。いっぽう東京都の新規感染者数が過去最多となった日には、記者団が次々と質問を繰り出すなか無言のまま官邸を後に。事実上の“取材拒否”であり、《総理大臣が取材拒否って?》《「明日までに云々」とも言えないのか》と猛批判されていた。

こうした言動を振り返ると、「しっかり頑張っている」とは言い難そうだ。そのため「『菅首相に続投してほしい』という声が国民から聞こえてくる」とする二階幹事長の持論に対して、ネットでは失笑する声がこう上がっている。

《おぉ?! これはどこの国の話だ? 二階さん、支持率の意味、わかりますか?》
《どこの国の国民が言ってるんかな? 日本では無いのは間違い無いみたい》
《暑さで幻聴でも聞こえてるのかな。それとも、某五輪担当大臣発言みたいに「別の地平」から見てるのか》
《わたしには聴こえない声が二階氏には聴こえているのだなぁ……。どっちが幻聴なのかなぁ……》

今年2月、『週刊文春』によって長男の違法接待疑惑が写真付きで報じられていた菅首相。しかし国会では「長男とこの件については話さない」「写真を見ても長男かどうかわからない」などと話し、その無理矢理な答弁に思わず失笑を漏らす議員もいた。二階幹事長は、どの“頑張り”を評価しているのだろう?