東京五輪スケートボード・パーク競技の男子決勝が5日、有明アーバンスポーツパークで行われた。ダイナミックなライディングで金メダルをつかみ取ったのは、オーストラリア代表のキーガン・パルマー。銀メダルはペドロ・バルス(ブラジル)、銅メダルはコリー・ジュノー(アメリカ)。日本の平野歩夢ひらの・あゆむ)の決勝進出は叶わなかった。

18歳が圧巻の95点。スピードとトリックで魅せた海外勢

キーガン・パルマー(Keegan Palmer)キーガン・パルマー(Keegan Palmer)/ Photo by Ezra Shaw / Getty Images

決勝ラン1、94・04点でトップに立ったキーガン・パルマーは、オーストラリア出身の18歳。最終ランで「キックフリップ540メロングラブ」をメイクし、間髪いれず高難度のビッグエアーを連発。95・83点で今大会ベストスコアを叩き出した。

ハイスピードから繰り出すエアーで86・14点をスコアし、銀メダルを獲得したペドロ・バルス、そして銅メダルのコリー・ジュノーは、予選を平野歩夢と同ヒートで滑走した選手。世界のレベルの高さをまざまざと見せつけた。

女子と同様、選手同士のリスペクトやホスピタリー精神が随所に見られたスケートボード・パーク。先日行われたスケートボードストリートサーフィンと合わせ、東京五輪でもっとも注目を集めた競技のひとつではないだろうか。

平野歩夢はメダル獲得ならず。だが……

平野歩夢平野歩夢 / photo by KAZUKI MURATA

予選ラン1、軽快なロック(The 5.6.7.8`s / Woo Hoo)をBGMにパークを滑り出した平野。序盤のキックフリップインディーグラブ、バックサイド540を成功させたが、ラスト2発目の540はメイクならず。58・84点で14位。

続くラン2では、高さのあるフリップインディーグラブ、インディー、マニュアル、さらに2発のバックサイド540をしっかりとフルメイクし、62・03点をスコア。上位8名に食い込みはしないものの、自身のベストスコアを伸ばす。

そして迎えた勝負のラン3。またもや高さのあるエアーを披露するも、次のセクションでかけたトリックをミス。ラストランを38・72点で終えた。

平野歩夢が悲願の初優勝 『2018 BURTON US OPEN』

2014年ソチ、2018年平昌の冬季五輪で銀メダルを獲得し、スノーボード×スケートボードの“二刀流”で夏季に挑んだ平野だったが、海外勢のライディングに一歩届かず。惜しくもメダルを逃す結果となった。

「両方に挑戦する自分の姿を見てほしい」と語っていた平野。夏季冬季の両五輪に男子日本代表として出場したのは、陸上・ボブスレーの青木慎司選手に続き2人目となる。メダルは取らずとも、画面の前の視聴者に勇気と感動を与えたことは事実だ。

大会結果

優勝:キーガン・パルマー(オーストラリア
2位:ペドロ・バルス(ブラジル)
3位:コリー・ジュノー(アメリカ)

text by 佐藤稜馬

 

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