LINEの対象サービスがデータ消費のカウント外になる、ソフトバンクのオンライン専用ブランド「LINEMO(ラインモ)」に、月額2728円・月間20GB・上限超過後の通信速度1Mbpsの「スマホプラン」に加え、月額990円で月間3GBまで使える「ミニプラン」(上限超過後の速度300kbps)が加わった。万が一、容量が足りない場合は契約者向けの「My Menu」から1GBにつき月550円でチャージできるので、毎月6GB以内に収まるならスマホプランよりミニプランの方がおすすめだ。

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 記者は、今春始まったオンライン専用ブランドの使い勝手を試すべく、NTTドコモahamoソフトバンクLINEMOKDDIpovoの先行エントリーキャンペーンにエントリーし、期間中に3つとも契約して試すつもりだったが、LINEMOeSIM契約でつまづき、ahamoは急遽延長された期間内に何とか契約できたものの、povoは契約しそびれてしまった。そこで、まずはLINEMOについて、実際に使ってみた印象をお伝えしよう。


●LINEMOのeSIM契約はスマホからの申し込みのみ



 iPadから申し込もうとしたところ、カメラを搭載したスマートフォン(スマホ)のみという制限があり、スマホに持ち替えて申し込んだ。eSIMを選び、フローに沿ってeKYCの本人認証を行う必要があるが、本人確認書類や顔動画の撮影がうまくいかない。

 何とか完了してeSIMプロファイルインストールしようとしたが、「Rakuten MiniLINEMOを使ってみた」という口コミを参考に、手順通りに進めれば簡単にできるだろうと思い込んでいたところ、本人認証につまづき、設定手順(PDF)で「絶対に削除しないでください」と警告のあった「eSIMプロファイル」を利用したい端末(Rakuten Mini)から削除してしまった。警告通り、一度端末にeSIMプロファイルをダウンロードした後で削除すると再ダウンロードや復旧はできず、この番号での開通は不可能。救済措置として、申し込みから1週間以内に開通が確認できない場合は自動的にキャンセル処理されるので、そのまま放置してキャンセルした。

 LINEMOの動作確認端末にRakuten Miniはない。やはり動作確認が取れている端末にしたほうが安全だと思い、今度は「iPhone SE(第2世代)」でLINEMOeSIMを利用するべく、再びeSIM契約でLINEMOに申し込んだ。公式サイトや口コミを参考に手続きし、何とか無事に開通。Wi-Fiマークの横にLINEMOの名称が表示されたが、楽天モバイルSIMカードからeSIM切り替え・eSIM再発行が簡単だっただけに、比較するとLINEMOeSIM申し込みは敷居が高いと感じた。予期せぬトラブルが嫌な人はSIMカードが無難だろう。

 なお、公式の動作確認端末ページに記載の通り、LINEMOeSIMSIMカードの2回線同時待受(DSDS)は非対応だった。DSDSはできないが、設定画面での切り替えは可能。月間3GB・月額990円のミニプランが登場したおかげで4G/5G対応のサブ回線としての魅力は高まった。

 またLINEMOは4G/5G共通サービスであり、その影響か、従来の4G/3Gプランに比べ、感覚値で、自宅周辺の一部エリア(スポット)や地下鉄・ビル内などでつながりにくくなったと感じた。3Gは将来的に停波が決まっており(最長のドコモ2026年3月末)、順次5Gエリアも拡大予定だが、ahamopovoLINEMOに乗り換える場合は、事前にドコモKDDIソフトバンクそれぞれのエリアマップを確認したほうがいいだろう。(BCN・嵯峨野 芙美)
LINEMOの「My Menu」画面