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アメリカによって原爆が投下され、今年の8月6日で76回目の「原爆の日」を迎えた広島。

同日午前8時から広島市・平和記念公園で平和記念式典が開かれ、被爆者や遺族、海外から83カ国と欧州連合(EU)の代表者らが参列。原爆が投下された時刻の8時15分に合わせて、1分間の黙とうが捧げられた。

唯一の被爆国として平和を希求する大切な式典だが、菅義偉首相(72)の“失態”が物議を醸している。

挨拶の冒頭で、「本日、被爆76周年の広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式が執り行われるに当たり、原子爆弾の犠牲となられた数多くの方々の御霊(みたま)に対し、謹んで、哀悼の誠をささげます」と切り出した菅首相。

ところが広島市を「ひろまし」、原爆を「原発」と間違え、言い直す一幕があった。

■「核兵器のない世界」を読み飛ばし……

さらに中盤では、原稿の一部を読み飛ばしてしまう“大失態”を犯してしまったのだ。

「日本は非核三原則を堅持しつつ、核兵器のない、核軍縮の進め方を巡っては、各国の立場に隔たりがあります」と、総理就任後に国連総会で述べた誓いの言葉を読み上げた菅首相。ところが、意味が通じにくい表現となってしまった。

首相官邸公式サイトによると、菅首相が述べた「核兵器のない」と「核軍縮の進め方を巡っては」の間には本来、次のように読み上げられるはずだったという。

「世界の実現に向けて力を尽くします。』と世界に発信しました。我が国は、核兵器の非人道性をどの国よりもよく理解する唯一の戦争被爆国であり、『核兵器のない世界』の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことが重要です。近年の国際的な安全保障環境は厳しく」

核兵器のない世界の実現を誓う、大切な箇所をスルーしまった菅首相。その後の記者会見では、「この場を借りてお詫び申し上げる」と陳謝。また時事通信社によると、式典に参列した公明党山口那津男代表(69)は「核兵器のない世界を目指す一貫した政府方針に何の揺らぎもないと思う」と擁護したという。

しかし参列者からは、「ありえない」との声も上がっている。毎日新聞によれば、広島被爆者団体連絡会議事務局長の田中聡司さん(77)は、「不勉強かつ不誠実。菅首相の基本的な姿勢が表れたのだと思う」と憤りを見せたという。

日本の総理大臣としてあってはならない菅首相の行動に、批判の声が上がり、一部では“引退”を勧告する人も。

《ワザと? と思わざるを得ないほどあってはならない重要箇所の読み飛ばし。もう引退してゆっくりしてくださいよ……》
《原稿読むことすら、できなくなったのか。読んでてその場で違和感に気がつかないのか。内容のことなんか、これっぽっちも思っていない証拠だよ。って言われても否定できんよな。支持者向けの内輪の講演会じゃないんだよ》
《菅首相、おつかれさまでした。限界越えてますよね。今日にでも総辞職してください。って言いたい。間違いは誰にでもあるけど、世界で唯一の被爆国日本の総理大臣が一番しちゃいけない間違いだった》
《原稿すら読めないとなると、この爺さんが何かまともにできるの事があるのかと疑問に感じてしまうね 》