俳優の高橋克典(56)が8月6日に「終戦記念日」とブログを更新して「8/15 黙祷します」と綴った。この日は76回目の「原爆の日」を迎えた広島で平和記念公園にて式典が行われ、ブログ読者からは「今朝8時15分、広島の原爆犠牲者の方々へ御冥福を祈りました」などの声が寄せられた。高橋は終戦記念日に黙祷することを誓った理由を綴り、「胸のざわつきが止まらなくなってしまった」と明かしている。

1941年12月8日に開戦した太平洋戦争1945年8月6日に広島、8月9日に長崎への原爆投下があり、8月15日に終戦を迎えた。高橋克典はブログで「8/15 黙祷します」と宣言することにより、「戦争があった事実を忘れてはならないし、繰り返してはならない」ことを伝えようとしたのだ。

「世界はどんどんアップデートしていくけど、そこだけは忘れちゃいけない」と訴える高橋に、「広島で生まれ育った被爆二世です。8月6日という日を忘れられていきそうな昨今、ブログにあげてくださりありがとうございます」とコメントが寄せられたのをはじめ、広島在住の読者から「今日は広島にとって忘れてはいけない日です。8時15分は毎年黙祷しています。戦争のない世界になりますように」と反響があった。

ある読者が「大切なメッセージを頂き有難う御座いました…戦争を知らない私共は犠牲者の方々の辛さ、苦しみは正直分かりません。だからこそ…今回の舞台は大切と思っております…」とコメントしたように、高橋克典9月3日に開幕予定の舞台『醉いどれ天使』で闇市の界隈に住む人々を診る町医者役を演じる。このたびのブログでは「今、戦後の混乱した日々の芝居の中、思いを馳せながら過ごしています」と舞台に触れて、「終戦、戦後の闇市等々の写真を見ていたら胸のざわつきが止まらなくなってしまった」と心情を綴っていた。

高橋克典は2008年2月、悲惨な戦争を2度と繰り返さないよう祈る僧侶が主人公のドキュメンタリー映画『原爆の火』の試写会に出席して「僕らの世代もしっかりと伝えていかなければならないと思った」とコメントしている。さらに2010年8月15日放送のNHKスペシャル『終戦特集ドラマ「15歳の志願兵」』では「戦場に行く」と宣言した息子の父親で生徒たちを送り出す英語教師という難しい役柄を務めており、戦争を題材にした作品と縁がある。『醉いどれ天使』の稽古で戦後の空気感に包まれる中、原爆の日を迎えたことによって湧き上がった思いを「8/15 黙祷します」の言葉に込めたのかもしれない。

広島市や被爆者団体は東京五輪開催期間中に76回目の「原爆の日」を迎えることから、国際オリンピック委員会IOC)に「参加選手や大会関係者も一緒に黙祷するよう呼びかけてほしい」と要望していたが、IOCは黙祷などのセレモニーは行わないことを決定した。8月6日歌手のさだまさし女優の大竹しのぶはインスタグラムで「個人的に少し残念だった。このことがさほど話題にならないくらい(時間が経つというのはそういうものですが)戦後76年を迎えた日本人のほとんどは原爆忌のことを忘れてしまったようです…」、「私も朝テレビをつけても何も起こらなかった。ほんとにさださんの言う通り世界中の人が来ている今だから、一緒に黙祷出来たら良かったのになあ…」と投稿していた。

画像2枚目は『舞台『醉いどれ天使』公式 2021年7月19日付Twitter「『#醉いどれ天使』本日、製作発表を行いました」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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