すやすや子さん(@suyasuyakoo)がブログやInstagramで配信している漫画「夫と私のはなし」。夫婦のことや育児エピソードなどが描かれていて、特に子育て中の読者から共感の声が多く寄せられている。今回は、すやすや子さんにインタビューし、漫画を配信し始めたきっかけや夫(作中ではすや夫)の反応について聞いてみた。

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■育児以外に夢中になれるのが漫画だった

息子(作中ではすや太)が生後9か月くらいのころからInstagramに漫画を投稿し始めたすやすや子さん。出産してからすぐに、産後うつぎみになり、育児以外で何か夢中になれるものを見付けようと、漫画を描き始めたそう。

「私が産後辛かった時に、同じような経験をされた方のエッセイ本にとても救われたので、私も『私だけじゃなかったんだ』『頑張り過ぎなくてもいいんだ』と、苦しい思いをしている方が少しでも気が楽になるような漫画が描けたらと思っています」

「夫と私のはなし」を描き始めた時の思いを聞くと、「産後すや夫に惚れ直したこと、イライラしたこと、私が悪かった部分、いろいろあったけど、今となればあれもこれも大事な思い出。私たちは完璧で素敵な夫婦とは程遠い存在ですが、たまにケンカしたりイラっとしたり、文句を言いながらもなんだかんだ仲良くやっています。きっと批判的な意見もあるんだろうけど、どうせいつか死ぬんだし、描きたいことを描こう、将来、すや夫とこんなことあったよね、あのときは若かったよね、なんて笑いながら漫画を読み返すのもいいなと思い、思い切って描くことにしました」とすやすや子さん。

■実話を漫画にすることへの、すや夫の反応は

妊活や出産、育児、夫婦関係について楽しいことだけではなく、すや夫への嫉妬や不快感、モヤモヤしたこと、ED(勃起不全)や産後は性欲がゼロになった話などもリアルに描かれている「夫と私のはなし」。すやすや子さんは、「ところどころ忘れているところもあるので時系列などは少し変わっているかもしれませんが、すべてほぼ事実です。昔の日記を読み返したり、記憶を呼び起こしたりしながら描いています。すや夫の話を描く前には本人に確認していますが、毎回二つ返事で了承してくれます。『何でも描いて!』といつも漫画を楽しみにしてくれていますね」と話す。

漫画を描く際は、すや夫だけではなく自分の悪い部分も描くようにしているというが、読めば読むほど、生々しいセリフや表情から、すやすや子さんやすや夫の葛藤や苦悩が伝わってくる。

最後に、「これからも細く長く、好きなように漫画を描いていきたいです。いつも温かいメッセージや励ましのお言葉、ありがとうございます。とても嬉しいです。おかげ様で、私は今日も漫画を楽しく描けています」とすやすや子さん。

同じくInstagramでは、単発の育児漫画も配信中。すや太との心温まるエピソードやくすりと笑える夫婦の話も多く描かれていて、仲睦まじくほほえましい家族の姿も見られるので、ぜひこちらもチェックしてほしい。

取材・文=重藤歩美(関西ウォーカー編集部)

「夫と私のはなし54」より