
8月15日(日)に放送される、アニメ「トロピカル~ジュ!プリキュア」(毎週日曜朝8:30-9:00、テレビ朝日系)の第24話に、パンサー・向井慧がゲスト声優として本人役で出演する。
【写真を見る】“本人役”で登場するパンサー・向井慧は、自身のイラストにも大満足!
プリキュアシリーズは、ごく普通の少女がふとしたことをきっかけに伝説の戦士・プリキュアに変身し、世界を征服しようとたくらむ敵と戦う、2004年から始まった変身ヒロインアクションアニメ。
放送中の「トロピカル~ジュ!―」は 同シリーズの第18弾であり、「海とコスメ」をモチーフにした元気で明るく楽しい作品となっている。また、テーマとして「今一番大事なことをやろう!」を掲げ、自分で選択し決断することの大切さをこの言葉に込めて、子どもたちに伝えている。
WEBザテレビジョンでは、アフレコ収録直後の向井にインタビュー。もともと「プリキュア」が好きだったという向井に、作品への思いや共演者の印象、収録現場でのエピソードなどを聞いた。
■「2つも夢がかなってしまいました!」
――「トロピカル~ジュ!プリキュア」への出演が決まった際のお気持ちを聞かせてください。
めちゃくちゃうれしくて、「ぜひぜひやらせてください!」とお答えしました。台本が届いて見てみたら、思った以上にせりふが多くて、言い方が悪いですけど「そこまでは荷が重い…」って(笑)。うれしさから、大丈夫かなという不安も大きくなりました。
――本人役でしたが、その点はいかがでしたか?
それもうれしかったですね。自分の名前を言わせてもらうシーンもありましたし。番組のMCをやらせてもらう役だったんですが、地上波のリアルでは番組MCなんてそんなにやっていないのに、「プリキュアの中でその夢までかなえさせてもらえるのか!」という。プリキュアに出られるわ、番組のMCができるわで、2つも夢がかなってしまいました!
――まさに“パンサー向井回”ですよね。
最初から最後までたっぷり出させてもらってますし、ビジュアルも僕にかなり似ているキャラクターを作ってもらったので、大満足です!
――演じ終えての感想をお聞かせください。
せりふを言った後に、向こう(モニタールーム)側で「ちょっと確認します」という時間があって、「なんか悪口言われてるのかなぁ…」とか、そんなことが頭によぎりはしますけど(笑)、でも割とスムーズに終わったのかなと思います。
ただ、緊張し過ぎて、ペンも水も持ってくるのを忘れて、台本1つでブースに入ってしまったんです。3つくらい一気に指示を出されて、「あ~!ペンが欲しい!」と思ったんですけど、取りに帰ったらなめられると思って、ぎりぎりの状態でやっていたということをお伝えしたいです(笑)。その焦りを隠してやり切ったところは自分を褒めてあげたいです!
■「“キュアパンサー”だと思って活動しています(笑)」
――初めて見たプリキュアは「HUGっと!プリキュア」だったとか。
そうですね。「HUGっと!―」の主人公が、自分に重なる部分がいっぱいあったんです。あまりスペックが高くない女の子で、その時の仲間の2人が、運動神経抜群の子だったり、頭が非常にいい子だったりする中で、「自分だけ何もないんじゃないか」と悩んで変身できなくなる回があって、すごく胸がグッとなって。
僕も、才能が試される世界にいる中、「自分には何もないんじゃないか」と悩む時があったりしたので、その姿に共感できて。結果、主人公が“(自分は)人を応援することができる”と気付いて、もう一度変身することができるようになった時に、もう泣いてました。それで、一気に胸を打たれました。
――プリキュアに影響されたこと、勇気づけられたことなどはありますか?
やっぱり自分と重ねてしまうのですが、シリーズをいくつか見せていただいても、いわゆる“闇落ち”みたいな、キラキラなヒーローが一回ダークなところに行って、もう一度光に戻ってきてさらに強くなるというところが、一番「すてきだな」と感じるんです。
自分も“陰”に入りがちなところがあるのですが、そこからもう一度立ち上がってしっかり光で構えるところがかっこいいなと思って。それを自分の芸風のロールモデルにしようと決めてやっているところはあります。“キュアパンサー”だと思って活動しています(笑)。
――シリーズ全体の魅力を教えてください。
大人が見ても大切にしなくてはいけない事とか、今考えなくてはいけない問題とかが、しっかりタイムリーに入っているというところです。子どもだけが楽しむものではなく、大人も何か感じることができるものだというところが一番大きいと思います。
――時代とともにテーマは変化していますが、人々を勇気づけてくれる作品ですよね。
はい。僕が初めて見た「HUGっと!―」で、地球上の全員がプリキュアになるシーンがあるのですが、それこそ“多様性の塊”だなと思いました。「誰だってプリキュアになっていいんだよ」というメッセージが心に響いたし、「こうあるべきだ」という狭いカテゴライズなどを全部取っ払ってくれるような瞬間でした。本当に大事なメッセージを受け取ることができるいい作品だなと思います。
――今作のテーマ「今一番大事なことをやろう!」を受け、向井さんの今一番大事なことを教えてください。
“楽しくいる”という事が、当たり前なのに、意外と忘れがちになってしまって。働く上で順序が分からなくなってしまったり、つらいけど続けていたりとか…そういったことを考えると、仕事を1つ1つ楽しくやるということが一番大事なのかなと思います。そういうことを忘れそうになったら、今作を見ていただければ、立ち返れるかなと思います。
――では、今日のアフレコは楽しめましたか?
めちゃめちゃ楽しかったです。だから本当にこういう楽しい仕事をたくさん増やしていきたいなと思います!
■今回の出演に、菅良太郎も思わず大きなリアクション
――メインキャストの方々のアフレコ収録現場を見学されていかがでしたか?
細かい1ブレス分の調整とか、「気持ち巻いて」という微調整を見ていて、「とんでもないところに来ちゃったな」「これは参ったな」と。プロの声優さんのすごさをびしびし感じました。
――今まで経験されてきた声優の仕事の現場とどう違いましたか?
単純にせりふ量が過去最大で。恐らく、今まではページをまたいだことがなかったんですよ。2ページ(見開き)には収まっているというか。でも今回は初めて、収録中にページをめくらなくてはいけない。それだけで頭がいっぱいになるくらいテンパりました。
――特に印象深いシーンはありましたか?
プロの方のアフレコを見ていた時に思ったのですが、「ここアドリブいいですか?」と(声優が自ら提案して)、息遣いなどせりふにならないせりふを表現されていることに驚きました。自分も、“!マーク”しか書いていないようなところを表現する時には、「これをこういうふうに表現しようと思ったんだな」とスタッフに思われるのが恥ずかしくて、一番緊張しました (笑)。
――演じるときに意識したポイントがあれば教えてください。
ポイントと言うほど、偉そうなことは言えないんですけど、いっぱいいっぱいの中、さらに違うキャラを演じるという事が加わったら無理だったと思うんです。でも、あくまでも今回は“パンサー・向井慧”役でやらせていただいたので、そこは、自分がクイズ番組の司会者をやるなら「これくらい声を張るかな」とか「ここはこれくらい盛り上げて言うかな」ということを意識しました。変に役を乗せるということは意識せずに、自分の地続きでやりました。
――今回の出演が決まり、パンサーのお二人(尾形貴弘、菅良太郎)からは何か言われましたか?
今日(※取材時)、この現場の前に一緒の仕事があって、楽屋で台本を読んでいたら、菅さんに「え、ドラマ出るの?」と言われたんです。「いやいや、声優をやるんです。プリキュアです」と答えたら、近年聞いたことのないくらいの声量で「プリキュア!?」って言われました(笑)。菅さんってあまり大きい声を出さないんですけど、めっちゃびっくりしてました(笑)。
尾形さんは、あまり人に興味がなくて、自分のことで精いっぱいだから、特にコメントはなかったです(笑)。
――また機会があれば声優に挑戦してみたいと思いますか?
どちらかと言えば、今回は、“プリキュアの世界に入れる”ということが99%くらいを占めるモチベーションだったので、「声優を今後もやりたい」というよりは「プリキュアだったら携わりたい」という感じかもしれないです。
――では、もしまた「プリキュア」への出演依頼があったら?
そしたら、2ページ以内に収まる役を!(笑)
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
菅さんがあれだけびっくりするくらいですし、「30代半ばの男が見るもの?」と思う方もいるかもしれないですが、実際に見てみると年齢や性別は関係なく、感じることがたくさんあります。僕の芸人としての立ち居振る舞いも、かなり(「プリキュア」に)影響を受けているので、何か皆さんの仕事などに生かせるものが「プリキュア」の中にあると思っています。
なので、お子さんはもちろんですが、大人にも見ていただきたいと思います。そういう意味でも、自分が、「プリキュア」を見たことがない方の入り口になれたらいいなと思います。僕もがっつり出させていただいておりますので、ぜひご覧ください!

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