日本に存在する米軍基地の数は2021年1月1日時点で全国132カ所に達したが、中国メディアの網易はこのほど、「なぜ米軍は日本や韓国から撤退しないのか」と問いかけ、米軍が日韓から「撤退しないと言える理由」を分析している。

 日本も韓国も国内に多くの米軍基地があり、しかも駐留費を一部負担しているが、記事は仮に日韓が駐留費を支払わなくなったとしても、米軍が撤退することはあり得ないと主張した。そして、その理由は「米国の主な敵は中国とロシアだから」だとし、アジア太平洋地域は米国の利益の「核心」で、世界秩序と経済成長のカギを握っていると言えるので、「米軍が日韓から撤退することはない」と断言した。

 続けて記事は、トランプ政権時代には日韓に対して駐留費の大幅な負担増を要求したが、これは米国の財政に問題が生じているためだと指摘した。バイデン政権もこの問題を認識しており、米国国内への産業回帰を進め、実体経済を回復させようとしていると伝えた。

 そして、この方法こそが米国にとっては唯一の方法だと分析した。同盟国からの米軍撤退は一時的には財政危機を緩和させるかもしれないが、撤退後は米国の影響力が低下し、結果的に米国経済を弱めさせることとなるので、「毒酒を飲んで渇きをいやすようなもの」で、バイデン政権もこのような愚を犯すことはまずないと結んだ。

 駐留費の負担額を巡って日韓が米国との協議で難航していたことは確かで、トランプ元大統領が「撤退すると脅せ」と言ったとの報道もあったが、撤退が現実的なことではないのは明らかだ。撤退してほしいのは中国の願望だとも言えるが、記事は撤退の可能性をはっきりと否定しており、中国としては少しがっかりなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

米軍が日韓から撤退するわけがない! そう断言できる理由=中国報道