在宅系の介護従事者への新型コロナウイルスワクチン接種が進んでいない。従業員全員が2回接種を終えた在宅系サービス事業者は12.6%にとどまっている。

「UAゼンセン日本介護クラフトユニオンNCCU)」による調査結果が8月10日に公表された。

介護現場からは「感染者が増えるなか訪問介護を続けることに不安を感じる」との声が上がっているという。

●高齢者施設での接種は7割完了したが、訪問介護ではわずか12.6%

NCCUは7月14日から8月2日にかけて、介護現場のワクチン接種状況調査を実施し、1003事業所からの回答を得た。

全事業所のうち、介護従事者全員に2回の接種が完了したのは301事業所(30.0%)だった。

サービス別に目をむけると、全員に2回のワクチン接種が完了したのは、高齢者施設では71.0%だが、在宅系サービス(高齢者施設との併設)では37.0%となり、在宅系サービス(併設なし)では12.6%まで落ち込んだ。

●感染不安を抱えて自宅訪問しなければいけない

「高齢者施設の従事者」に認められた優先接種だが、「在宅系サービスの介護従事者」には当初認められていなかった。そのため、NCCUがはたらきかけて、今年3月に「自治体判断による」という条件付きで認められた経緯がある。

しかし、今回の調査によって、在宅系では遅々として接種が進まない実態があきらかになった。

NCCUは「このままでは、在宅系サービスの従事者は感染リスクに不安を抱えながらサービスを提供しなければならない。同じ高齢者を相手とする仕事に違いはないので、国は自治体の判断にまかせずに、在宅系も優先接種の対象とすべきです」として、国に責任ある対応を求めた。

訪問介護の従事者、ワクチン接種完了は12.6%のみ「優先接種の対象にして」 調査で明らかに