Mとしての意識が高すぎてめんどくさい男や前科があるかもしれない彼女など、クセの強いキャラクターが登場する短編漫画が話題を呼んでいる。この作品を描いているのは、芸人としての顔も持つ畠山達也さん(@hatatatsu1124)。担当編集がつく漫画家として活動しながら、普段はTwitterなどにオリジナルの短編漫画をアップしている。気になる作品の話を聞いてみた。

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■M男が言い放つ「貴女じゃ私は鳴けない」がキラーフレーズ

今回紹介するのは、反響があった作品や畠山さんのお気に入り。「反響がなかったものはスベッたってことなので、気に入らないんです(笑)」と芸人らしい一面を見せる。

なかでも反響が大きかったのは、出張SMでやってきた女王様に「女王様が呼ばれて来るべきじゃない」と追い返すMな男性を描いた、「めんどくさすぎるM」。

「作中に出てくるようなお仕事をされている女性からのコメントもあって新鮮でした。これは、去年途中まで描いていたんですが、あんまりおもしろくないと思ったのでほったらかしていたんです。今年に入って、『貴女じゃ私は鳴けない』というフレーズが浮かんだので、これだったらいけるかなと思って仕上げました」

シリーズとして続いている「ボクはまだキミのこと何も知らない」は、前科があるかもしれない彼女と、怖くて何も聞けない彼氏のやりとりに注目が集まる。1話ではしばらく公務員になれないと話す彼女に「前科があるかもしれない」と思う彼氏が描かれたが、話数を重ねるにつれ、何気ない言葉遣いからますます彼女の意外な一面が出てくる展開に。

この先は、紹介イラストTwitterアップされたアイドルグループも絡んでくるそう。アイドルなのに「もうどこからいくら借りているのか分からない」「出入り禁止の居酒屋が6軒ある」と全員やばい特徴を持つだけに、さらなる過激な展開が期待される。

しかし、畠山さんは「ラストや設定は考えているんですが、全部描こうと思ったら、想定していたよりかなり長くなるので、完結はだいぶ先かなと思っています。終わりそうになかったら、途中で夢オチにしたろかなって思っています。めっちゃ非難されると思いますが」と冗談めかして笑う。

神のみぞ知るをもじった「神のみぞ知らん」は、最新技術についていけない神様がキュート。「神社に行くたびに思っていたんですよね、携帯の待ち受けとか言われても神様は知らないんじゃないかなって。その時代の人じゃないと思うし」と、ここでも独自の感性が光る。

五七五ではなく、8・0・66の自由律すぎる句を披露する俳人が印象的な「俳句」については、「僕もよくわかっていないですね」と話す。「8と66よりも0の方が意味わからんなと思っていて。俳句で0文字って何?作中に登場する『冬の朝かな』は66の最後なので、前はめちゃくちゃ長いです」。

■熱い思いを感じる読者の言葉が励みに

漫画を描く上で励みになるのは、友達などから直接もらう「おもしろかった」の言葉や、コメントTwitterのリプライなどで見られる読者の感想だという。

「雑誌掲載だと、なかなか直接感想ってもらえないんですけど。原作を担当した『未読無視してんじゃねえよ』がアプリで公開された時は、アプリ内のコメントじゃなくて、僕に直接リプライで感想を送ってくれた読者がいて。熱い思いを聞かせてくれて、うれしかったですね」と語る。

現在は、オムニバス形式の長編ギャグ漫画を執筆中。「いろいろなキャラを登場させて、主人公的な位置付けの人物も作りたいと思っています。ただ、かなり苦戦しています。普段、できる時は一気にオチまでできて、苦戦した時は反応が悪い時の方が多いので怖いですが、頑張ります」と意気込む。独特の完成を生かした新作にも期待したい。

取材・文=上田芽依(エフィール)

「めんどくさすぎるM」より