お笑いコンビ<相席スタート>として活躍する傍ら、『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の 友社)をはじめとした恋愛にまつわるエッセイを多数執筆。「自分のことを〝ちょうどいい〟ブスと仮定してみる」という、衝撃の恋愛メソッドで話題となった、山﨑ケイが昨年ついに結婚を発表! これまで多くの恋愛テクについて語ってきたケイが、本連載で は、そこから少し踏み込んで、「〝ちょうどいい〟婚活とは?」そしてその先にある、「〝ちょうどいい〟結婚のカタチって?」といった女性の悩みに挑みます!!

スナックに求めるべきは出会いよりも〝自信のつく言葉〟

前回、私が経験してきたスナックでのバイトについてお伝えしました。 今一度おさらいです!
時給も高いがお客さんのプライドも高い恵比寿スナックバイトを始める プライドの高いお客さんからの言葉や扱いに耐えきれず、神楽坂スナックへ 時給は半額以下だが、50代客を中心に、アットホームな環境に居心地よし! 結果、30代の私は「可愛いね!」「若いね!」と持てはやされる

ところで、スナックではアラフォー女子もモテはやされるということが、婚活にどうつながるのか、疑問に思う人もいるかもしれません。

スナックに求めるべきは出会いというよりは、

可愛いね!」

「若いね!」

の言葉だと思うんです。

婚活を続けてきたアラフォー女子が、出会いがないまま年を重ね、悲しいことに需要もどんどん減っていったり、アプリや相談所では顔や年齢でバシバシはねられてしまったりしたら自信をなくしてしまうのは当たり前。

そんなときは、他人からの言葉によって、自信を取り戻すのが一番のリハビリになるのです。

その〝他人〟とは、正直誰でもいい!

とにかく、自分以外(できれば家族以外)の第三者から褒められるということが大事なのです。

さらに注目したいのが、最近よく聞く「自己肯定感」という言葉。

自己肯定感を高めるためにはどうしたらいいの?

私にとってスナックこそ、自己肯定感を高められる場所だった
「女性は生まれながらにしてみんな美しいんです!」

よく聞くスーパーポジティブなこの言葉。私はこれ、苦手なんですが・・・そう思える人はそれがいいと思います。うん、そう思えたらベスト

でも急にそうは思えない人は、傷つきながらも経験の中で自己肯定感を高めていくしかないと思うんです。

たとえば、学校になじめない人がバイト先に居場所を見つけたり、職場になじめない人が趣味の集まりに居場所を見つけたりするように、婚活に疲れてしまったり、ボロボロに傷ついてしまったら、一度スナックバイトに飛び込んでみるのもいいんじゃないかな

そこで、「可愛いね!」「若いね!」と言われることで、女性としての自信が取り戻せるのは確実ですし、行き詰まった婚活に、新たな光や可能性が見えてくるかもしれません。

そしてもうひとつ。前回の連載で2つのスナックの時給のお話をしました。

若手芸人というのは本当にシビアな生き物で、みんな一度はSuicaを解約して初期費用の500円をキャッシュバックし捻出したことがあるくらいお金がないんです。とにかく〝ジリ貧生活〟なので、Suicaをチャージするのにも1,000円ずつ、ギリギリしか入れられません。

そんな時期に、私は、少し辛いのを我慢すれば倍の時給がもらえる恵比寿スナックというバイトに身を置いてみた。でも続かなかったのです。

もちろん誰でも、楽で楽しくてたくさんお金がもらえる仕事があればそっちの方がいい。

結婚だって、イケメンで(モテすぎるほどではない)、お金持ちで(人から恨まれるほどではない)、スタイルが良くて(私のスタイルが悪目立ちするほどではない)、おしゃれで(パリコレみたいに攻めすぎたものではない)、ご両親も優しくて(程よい距離感で是非)、浮気もしなくて(実は夫をいいなと思っている女子社員がいるのだけど夫は全く相手にしていなくて)、仕事が好きで(それでいて一緒に過ごす時間は結構とれて)、食の好みがあって(私はフレンチのフルコースとか緊張しちゃうからいいよ、と言うけど「たまにはオシャレして贅沢しよ?」とか言って連れて行ってくれて、でも家に帰ってきたら「ワインよりソファーで飲む麦茶が結局一番うまいな!」とか言って笑いあって)、私のことが大好きで(もちろん私も彼のことが大好きなんだけど彼の方がもうちょっと私のこと好きっぽい)、みたいな人とできたら最高です

でもなかなかそんな人はいないし、逆に自分だってそんなに完璧じゃない。なんならそんな完璧すぎる人がいたら「完璧すぎて怖い!」とか言い始めるかもしれません。

つまり、実は1番大切だと思っていたものがそうではなくて、むしろその優先順位を下げること、また視野を広げてみると、自分の居心地のいい場所が見つかることもあるのかな、なんて思うんです。

私自身も、視野を広げることで見えてきたことがありました

私のバイトで言ったら時給。

そして結婚に関する理想や固定概念も。

私は自分の仕事が安定していないから、相手は絶対安定した仕事の人がいいと思っていました。

でも夫は落語家で不安定な仕事です。ただ、実際結婚してみたら私にとって一番良かったのは、一緒にいて楽しい、ということでした。

どんなに条件が良くても、結局自分が楽しめなければ意味がないですよね。

つまり、今あなたが婚活に行き詰まっているとしたら、そのままその環境にいることにこだわったり、自分が思い込んでいる理想や考え方に縛られている限り、目の前に立ち塞がった壁は乗り越えられないかもしれません。

周りからの見方や扱いが変わるということは、自分も変化していること。

もちろん、誰でも平等に年を取るので当たり前です。だからこそ、3年前の自分の環境に留まってはいけないのです。

まずは作戦を変えて、もしかしたら条件を大幅に変えることになっても、「可愛いね!」「若いね!」の言葉をゲットし、今の自分がモテはやされる環境を見つけること。これは必ずどこかにありますから。

そして第三者から褒められることで自信を取り戻し、私は「可愛い」「若い」と自己肯定すること。それが、婚活を成功させるためのヒントになるのではないでしょうか。

■『運命の相手なんてい信じない!』(仮)を お届けする予定です。

Profile
山﨑ケイ

やまざき・けい 1982年 6月13日生まれ、千葉県出身。吉本興業に所属するお笑い芸人で、山添寛と 2013年に〝相席スタート〟を結成。2016年には『M-1グランプリ』のファイナリストになる。ネタでもある〝ちょうどいいブス〟目線で書いた著書『ちょうどいいブスのススメ』(主婦の友社)などがある。

イラスト/サヲリブラウン、取材・構成/若山あや
(andGIRL

掲載:M-ON! Press