蒼井翔太が、日本武道館で開催したオンラインライブライブ映像『蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと / documentary of うたいびと』をデジタルリリースした。それを記念して、本人よるライブ振り返りと、全曲の解説をしたインタビューが公開された。

ライブは、今年3月に日本武道館にて無観客で開催。ピアニストの伴奏と蒼井のボーカルのみで構成された、これまでとは全く違うアプローチオンラインライブとなっている。ライブ本編を全曲ノーカットで収録し、リハーサルや舞台裏のドキュメント映像を含めた特別版『蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと / documentary of うたいびと』としてデジタルリリースした。

蒼井翔太によるライブの振り返り&全曲解説

このライブは、今後「うたいびと、蒼井翔太」としての信念や覚悟を自分自身に問うという気持ちで臨みましたが、同時にこの状況のなかでずっと我慢の生活が続いている皆さんに観ていただいてホッとできるような時間にしたいという気持ちもありました。だから、僕自身もすごく緊張しましたけれども、ピアノと歌の二人だけという初めての編成でのアレンジも皆さんに楽しんでいただけたようですし、僕自身いろんな発見があり、またいろんなことを確認できたステージになりました。

武道館という会場は、僕にとっては5年ぶり2度目ということになりますが、ここまでにいろんなところでライブやらせていただいてきたおかげもあって、5年前と比べると“とりあえず度胸はついたのかな”という感覚はありました。ただ、自分の経験値が増えて、パフォーマンスレベルが上がったとしても、自分が置かれている状況というか、そういうものはあまり変わらないんだなということも実感しました。例えば武道館公演をやり切ったことで自信はつくんですけど、同時に新しい課題も出てくるから。だから、5年前よりも僕自身の意識はより前向きになっいてますが、越えなければいけないハードルがあるということは変わらないですし、これはずっと続いくんだなということも思いましたね。やっぱり、やるたびに課題や目標が出てくるから、自分に対してもずっとワクワクできるんだと思うんですよ。

そういう意味では、新しい課題を見出せている自分は今回自分が設定したハードルクリアしたんじゃないかなって…。一つ道が増えたというか、選択肢が増えたかなという感覚はあるんです。これまで築き上げてきたレールと、目的地はきっと同じだと思うんですけど、違うルートをたどって前に進む選択肢が増えたような気がしていて、そういうものが増えたということは合格でいいのかなという気がしています。今回の武道館ライブで得たものを、皆さんが蒼井翔太に期待して下さっていることとすり合わせながら、曲作りやレコーディング、そしてライブで、形にしていきたいと思っています。

「Harmony」
アニストとの方と二人だけという初めての形だったので、見ている皆さんも僕自身も、誰もが緊張すると思ったから、“どの曲が一番ホッとしてくれるかな?”ということを考えました。1曲目でいきなり心が温かくなって、離れていても同じ時間を共有してるんだという思いでホッとしたいというのが、僕の正直な気持ちでした。

「汝の言霊」
普通は演奏が終わると皆さんの歓声や拍手が聞こえますけど、この日はそれが無いから音がなくなってしまうわけですよね。そのシチュエーションを逆にプラスに考えて、音が無いからこその曲の繋ぎ方というのをやってみたいと思ったんです。だから「Harmony」が終わった後に続くのもまだ1曲目の続きなのかなという感じを、この「汝の言霊」との組み合わせでまず作ってみました。

「イノセント」
あの場の空気感、あの瞬間の本当にリアルな気持ちをお届けしたいなと思っていたし、僕自身もやっぱりあの場ならではの高揚があったから、この曲ではちょっと前のめりな感じになったところもあったかもしれないですけど、それはバンドでやるライブではなかなか出せなかった、よりリアルな部分かなという気もします。

「spilt memories
ピアノアレンジでこんなに生まれ変わるんだ”という意味で一番印象に残った曲です。オリジナルバージョンは4つ打ちのリズムも入ってたりするんですけど、メロディも歌詞の内容もバラードとして聴かせるのに持ってこいの曲だと思って選んだら、ここまで切な哀しいというか…、しっとりとして壮大な曲になるとは、っていう衝撃がありました。

「零」
この曲は人気な曲の一つだから、新しくアレンジするにしてもオリジナルに忠実な感じがいいのかガラッと変えたほうがいいのか、けっこう悩んだんですよ。ピアノの工藤拓人さんもいろいろ試行錯誤してくださって、従来のイメージを守りながらもちゃんとトランスフォームした「零」をお届けできたんじゃないかなと思います。

「愛のささめきごと」
蒼井翔太として初めてレコーディングした曲なので、今回の全体の流れのなかでも特にフィーチャーしたいという気持ちがあったんですが、皆さんの感想でも「愛のささめきごと」が良かったという反応が多くて、嬉しかったですね。少し前の曲も新しいアレンジを施すことによってまた新しい印象を与えられるんだということを確認できたのも僕にとっては大きかったです。

「I am」
最初からずっとあった緊張から解き放たれたのが、この曲を歌っている時でした。最後のみんなと一緒に歌うパートでは、目の前に見えていなくても、きっと見てくれているんだろうなという感覚がワーッと沸き上がってきました。これまでに築いてきた絆を強く感じるというか。同じ時間にライブを楽しんでくれているんだということを実感した瞬間でした。

flower
「I am」から第二幕というか後半が始まって、この曲からギアをあげて飛ばしていくというイメージでした。床に水を張ってないのに水面上で歌っているかのように見える照明が素敵でしたね。

SMILE SMILE SMILE
ピアノ1本のアレンジだからこその歌い回しということで言うと、この曲が一番印象に残っています。工藤さんが弾いてくれるフレーズコードに影響されて僕のなかのジャジーな要素が引き出されて、出来上がりはオリジナルとはまた違った意味でオシャレな仕上がりになったような気がします。

「SPOTLIGHT」
この曲は、とにかくタンバリンですよ(笑)。いつもだったら、バンドに刻んでもらってるのが、今回はタンバリンで刻む自分のリズムがその曲のリズムになるわけですよね。だから、タンバリンが当たる右足の太もものあたりが青くなるくらいがんばりました。去年、中止になってしまったDIMENSIONツアーで初披露するはずだったのにできなかった曲だから、そういう意味でも特に気合いが入ってましたね。

Fake of Fake
この曲は、オリジナルピアノイントロフレーズがすごく印象的なんですよ。だから、今回の編成でやるんだったらぜひ入れたいと思っていた曲なんですけど、新しいアレンジでは敢えて前半はリズムを刻まずにしっとりと聴かせて、後半リズムが入るとともに盛り上がっていくというメリハリをつけた上でオシャレな感じに仕上がりました。

「君のとなりで」
自分が作った「ありがとう」という気持ちを伝える歌をこの機会に歌えたのは、みんなが変わらず僕のそばにいてくれるからできたわけで、皆さんがいつでもそばにいてくれるのは本当にありがたいなとあらためて思いました。今回は、今後の「うたいびと、蒼井翔太」を懸けているライブでもあったから、今後もこの曲を歌っていくんだ、「ありがとう」を伝えていくんだという決意表明の部分もあったようにも思います。

「Hungry Night」
振り返ると、どのライブもそうなんですよね。笑って終わりたいって。しかも、“いつでも、どんな時でもチャレンジしていたいという気持ちを蒼井翔太はずっと持っていないといけないな”と思っているので、いつでもお腹いっぱいの気持ちにはならないよという意味で、最後はこの曲にしました。

文:兼田達矢

2021年冬、有観客ライブ開催決定

蒼井翔太は、2021年冬に、約2年ぶりとなる有観客ライブを開催することが決定している。詳細は後日公式HPにて発表。