インド北部ウッタル・プラデーシュ州の建設中のビルで先月31日、長さ約6メートルの鉄の棒が20階から落下し、下にいた建設作業員の頭蓋骨を貫通する事故が発生した。男性は搬送先の病院で緊急手術を受け今も入院中だ。『Times of India』などが伝えている。

事故が起きたのはインド北部ウッタル・プラデーシュ州ガーズィヤーバードの建設中のビルで、解体中の足場の一部がビル20階から落下した。

現場では鉄の棒の落下に気付いた他の作業員が、下で作業をしていた男性にその場から立ち去るように叫んだが、長さ約6メートル、太さ12ミリの鉄の棒は上を見上げた男性の額から突き刺さって貫通した。他の作業員はその場で鉄の棒を短く切ると、男性を地元のフローレス病院(Flores Hospital)に搬送、医師らはすぐに検査を実施した。

同病院のアビナブ・グプタ神経外科医をリーダーとする7人の医師らはその後、約4時間をかけて緊急開頭手術を行い、鉄の棒を慎重に取り出した。男性の脳はかなり肥大しており、医師らは頭蓋骨の一部を切り外すと腹部皮下に埋め込んだ。男性の脳の腫れが引くのを待って、約2か月後に骨片を戻す手術を行うという。

アビナブ医師は「男性の手術は私の20年のキャリアの中でも初めての、非常に難しいケースでした。男性は右脳に損傷を受け左半身が麻痺していますが、手術の成功により生存率は90%を見込んでいます。目を開き自発呼吸もできていますが、現状をどれだけ理解しているのかはわかりません。完全に回復するまでにはかなりの時間を要するとみられ、理学療法やリハビリが必要となるでしょう」と述べている。

ちなみに2018年には中国で、マンション24階のバルコニーから落下したリンゴが、マンション下にいた当時生後3か月の女児の頭部を直撃した。女児は重傷を負い、リンゴを落とした11歳少女の保護者は賠償金約2800万円(185万元)を支払うよう命じられた。

画像は『The Economic Times 2021年8月8日付「Ghaziabad: Rod that pierced man’s skull removed after 4-hour surgery」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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