※作家名の表記に誤りがあり、一部修正いたしました。(8/16)

東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団では、Tokyo Tokyo Festival の一環として「TOKAS Project Vol. 4」を実施します。
トーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)が2018年より開始したTOKAS Project は、国際的な交流を促進し、多文化的な視点を通じて、アートや社会など、さまざまなテーマについて思考するプロジェクトです。
TOKASでは2011年に友好都市提携を結ぶベルリン市と東京都の間で、双方向にクリエーターを招聘・派遣する文化交流事業「二国間交流事業プログラム」を開始し、ベルリンのクンストラウム・クロイツベルク/ベタニエンでの滞在制作の機会を提供してきました。
本展では、TOKASとクンストラウム・クロイツベルク/ベタニエンとの交流 10 周年、ならびに日独交流160周年を記念してベルリンを拠点に制作活動を行うアーティストを紹介します。

▮ 展覧会概要 ※新型コロナウイルス感染症対策のため、変更となる場合があります。
会期:2021年8月21日(土)~10月3日(日)
会場:トーキョーアーツアンドスペース本郷(東京都文京区本郷 2-4-16)
開館時間:11:00-19:00(最終入場は30分前まで)
休館日:月曜日(8月30日9月20日は開館)、9月21日
入場料:無料
参加作家:杉藤良江、武田竜真、シンゴ・ヨシダ、マーティン・エブナー、ヨアヒムフライシャーステファニーガウス
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 トーキョーアーツアンドスペース
後援:ドイツ連邦共和国大使館、ゲーテ・インスティトゥート東京
ウェブサイト:https://www.tokyoartsandspace.jp/archive/exhibition/2021/20210821-7052.html

▮ 展覧会について
他国の都市に比べ、社会構造的にアーティストが生活しやすく、また、芸術活動のコミュニティが成り立ちやすい環境にあるベルリンには、世界中からアーティストが集まり活動しています。
本展で紹介する杉藤良江、武田竜真、シンゴ・ヨシダも、数年来ベルリンに拠点を移し、言語も文化も異なる環境に対応しながら、ヨーロッパならではの歴史性や多様性などについて、多角的な視座を持って制作に取り組んでいます。彼らは、ドイツ在住の日本人アーティストを対象としたTOKASのレジデンス・プログラムに参加し、クンストラウム・クロイツベルク/ベタニエンを発表の場として活用しながら、これまで自身が培ってきたネットワークを活かした活動や交流を通じて、各々の知見を広げました。3名のアーティストは、奇しくも今年それぞれ別の理由でベルリンを一時的に離れ、再び故郷とは異なる土地での生活を始め、制作を進めることになりました。
本展では彼らが着目する伝説や伝統、文化などをテーマとした作品を紹介するとともに、過去に TOKASで滞在制作を行い、現在ドイツを拠点とするマーティン・エブナー、ヨアヒムフライシャーステファニーガウスが ユニークな視点で日本を捉えた映像作品も上映します。

ある場所へ辿り着くための道程と、その土地に根差し、痕跡を残していくこと。そして次の場所への道筋を描いて軽やかに旅立っていくこと。本展では、彼らの作品をとおして、その長い旅程の積み重ねを経て形成された土壌と、そこから芽吹いてきたカルチャーを示します。

参加クリエーター
杉藤良江|SUGITO Yoshie
社会的な交流や、日常行為の中で出合う造形的瞬間やイメージの発生について探り、さまざまなメディアで表現する杉藤。中東に伝わる伝統的なコーヒー占いや、主体と客体を切り替える装置として取り入れたパジャマをモチーフに、インスタレーションを展開します。
【プロフィール】
1985年愛知県生まれ。ニューヨークベルリンを拠点に活動。2013年ブラウンシュヴァイク美術大学マイスター シューラ―修了。主な展覧会に「NEST NESTER」(Einstellungsraum、ハンブルクドイツ、2020)、「αM+ vol.1国立奥多摩美術館「“国立奥多摩湖” ~もちつもたれつ奥多摩コイン~」(αM、東京、2020)など。

武田竜真|TAKEDA Tatsuma
武田は、自身の作品における「メディア」という概念を、絵画彫刻といったいわゆる古典的アナロ術の「媒体」と捉え、共通言語としての美を探ろうとしています。本展では、中世西洋の植物を描いた静物画から着想を得た「Skin Deep Beauty」シリーズを発表します。
【プロフィール】
1988年熊本県生まれ。アムステルダム/ベルリンを拠点に活動。2020年ドレスデン美術大学カールステン・ニコライ研究室マイスターシューラー課程修了。主な展覧会に 「Inner Cosmology」(金沢21世紀美術館、石川、2021)、「VOCA展2021現代美術の展望─新しい平面の作家たち─」(上野の森美術館、東京)など。

シンゴ・ヨシダ|YOSHIDA Shingo
世界各地のミクロ社会文化への興味から、各地に伝わる神話や、自然に対する人間の営みやその無力さなどを主題に映像作品を制作する吉田。本展では、友人を訪ねて出向いた、フランススペインの国境沿いにある小さな村に伝わる伝説をもとに制作した映像作品を中心に紹介します。
【プロフィール】
1974年東京都生まれ。マルセイユベルリンを拠点に活動。2007年パリ国立高等美術学校大学院プログラムラ・ セーヌ修了。主な展覧会に「UN Conference on Climate Change, COP23」(国連気候変動枠組条約第23回締約国会議、ベルリン/ボン、ドイツ、2017)、「大地に立って/空を見上げて―風景のなかの現代作家」(群馬県立館林美術館2016)など。

ドイツ在住のアーティストによる映像作品上映
TOKASのレジデンス・プログラムに参加したドイツを拠点とするアーティストによる映像作品を、展示期間中順番に上映します。

マーティン・エブナー|Martin EBNER
2017年度二国間交流事業プログラム<ベルリン>参加

上映予定作品:《Untitled (Tokyo)》(2017)、《Drop Car》(2018)
【プロフィール】
1965年生まれ。ベルリンを拠点に活動。1993年ウィーン応用美術大学卒業(ビジュアルメディア)。近年は主に映像作品やインスタレーションを主軸に制作している。主な展覧会に「Palydos」(SWALLOW、リトアニア、2020)、「Walking in ice」(XC.HuA Gallery、ベルリン、2020)など。

ヨアヒムフライシャー|Joachim FLEISCHER
2013年度リサーチ・レジデンス・プログラム参加
上映予定作品:《Slow Light – Scanning Tokio》(2014)、《Münsterscanning》(2015)、《Tomogramm》(2018)、《White eats Black》(2018)
【プロフィール】
1960年生まれ。シュトゥットガルトを拠点に活動。光をテーマに大規模なインスタレーションを発表している。 主な展覧会、プロジェクトに「Inversion」(Kunsthalle Göppingen、ゲッピンゲン、ドイツ、2021)、「Kunst ist Lebensbereicherung (Art is life enrichment)」(Akademie der Diözese Rottenburg、シュトゥットガルトドイツ、2020)ほか。

ステファニーガウス|Stefanie GAUS
2017年度リサーチ・レジデンス・プログラム参加
上映予定作品:《モデル農村の大潟村》(2021)、《Beyond Metabolism》(2014)
【プロフィール】
1976年生まれ。政治や社会文化への影響に対する関心と、空間や建築的な次元への独特の視点が、芸術的実践と映画の基礎となっている。 主な作品に《日本国大潟村》(2021)、《Laufhaus》(2006)など。


配信元企業:公益財団法人東京都歴史文化財団

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