2021-22シーズンのブンデスリーガが13日に開幕する。昨季は王者バイエルンライプツィヒの追い上げを許さず、例年通りの危なげない優勝で9連覇を達成した。上位勢が揃って監督交代を敢行した迎える新シーズン、やはり王者バイエルンの10連覇に死角は見当たらない。

◆エース残留で10連覇へ~バイエルン

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フリック監督のドイツ代表指揮官就任に伴い、ライプツィヒを率いていた34歳の青年指揮官ナーゲルスマン監督を招へいしバイエルン。主力選手とそう年齢が変わらないナーゲルスマン監督だが、ホッフェンハイム、ライプツィヒでの実績を見れば、バイエルンの重鎮プレーヤーも付き従うはずだ。

一方で戦術理解度とユーティリティ性の高いDFアラバがレアル・マドリーへ移籍したのは痛手。とはいえ、移籍の噂があったFWレヴァンドフスキが残留したのは何より大きいと言えそうだ。昨季リーグ戦で41ゴールとブンデスリーガのシーズン歴代最多ゴール記録を樹立したレヴァンドフスキが健在なうちはバイエルンに死角はない。また、負傷がちなベテランDFボアテングを戦力外とした中、リーグ屈指のセンターバックであるDFウパメカノをライプツィヒから引き抜いており、ライバルの戦力ダウンにも抜かりはない。万全の王者が10連覇を成し遂げにかかる。

サンチョ流出もバイエルンのライバル候補筆頭~ドルトムント
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バイエルンの10連覇を阻止できる可能性があるとすれば、怪物FWハーランド擁するドルトムントか。MFサンチョマンチェスター・ユナイテッドへ移籍したのは戦力ダウンであることに間違いはないが、MFアザールやMFブラントが控えている上、代役としてPSVから迎えられたFWマレン、MFレイナやFWムココら次なるスター候補が控えており、サンチョの穴を埋められる可能性は十分だ。また、前々季ボルシアMGチャンピオンズリーグ出場に導いたローゼ監督の手腕も楽しみなところ。ドルトムントらしいアップテンポなサッカーで、バイエルンの対抗馬になってくれることを期待したい。

◆主力CB2枚流出、新監督の下で優勝争いに絡めるか~ライプツィヒ
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昨季終盤、優勝したバイエルンに多少のプレッシャーを与えたライプツィヒ。ただ、その立役者であるナーゲルスマン監督がバイエルンに引き抜かれた上、主力センターバックのDFウパメカノとDFコナテがそれぞれバイエルンリバプールに引き抜かれた。戦力低下が懸念される中で明るい材料は昨季フランクフルトで28ゴールを量産したFWアンドレシウバの獲得。レッドブル系列のザルツブルクから迎えられたアメリカ人指揮官マーシュ監督が初のブンデスリーガ挑戦で結果を残せるかに注目だ。

◆CL出場権争い~ヴォルフスブルクレバークーゼンボルシアMG
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上記3クラブを除き、CL出場権争いを展開しそうなのがヴォルフスブルクレバークーゼンボルシアMGの3クラブか。7季ぶりのCL出場となるヴォルフスブルクは、立役者のグラスナー監督がフランクフルトに旅立った。代わってオランダ代表のレジェンドであるファン・ボメル監督が就任。古巣PSVでは振るわなかった同氏だが、ブンデスリーガで結果を残せるか。

そしてレバークーゼンヤングボーイズからセオアネ監督を招へい。スイスリーグを3連覇した42歳のスイス指揮官は、昨季の攻撃の核となっていたFWベイリーが移籍したレバークーゼンをCL出場に導けるか。

最後にボルシアMG。ローゼ監督がドルトムントに引き抜かれた中、敏腕スポーツ・ディレクターのエーベル氏はフランクフルトでCL出場権争いを演じたヒュッター監督を招へい。惜しくもCL出場権は獲得できなかったが、フランクフルトでの3シーズンでしっかりと実績を残しており、フランクフルト以上の戦力を擁するボルシアMGでCL出場を果たせるかに注目だ。

遠藤航、鎌田、長谷部、浅野、遠藤渓太、原口、奥川~7人の日本人~
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今季は7人の日本人がブンデスリーガを戦う。まずは昨季、屈強な選手が揃うブンデスリーガデュエル勝率1位を記録したシュツットガルトのMF遠藤航。1部初挑戦ながら物怖じしない堂々たるプレーで一躍リーグ屈指のボランチに名を上げた。オリンピックでは悔しい結果となったが、今季もチームの中心として昨季惜しくも逃した欧州カップ戦出場権を手にしたい。

続いてフランクフルトコンビのMF鎌田とMF長谷部。鎌田は昨季、5ゴール15アシストと圧巻のスタッツを記録。2シーズン続けての活躍でその実力に偽りはない。今季は得点源のFWアンドレシウバがチームを去ったが、新たな相棒候補のFWボッレとホットラインを構築できるか。

そして37歳となった長谷部もまだまだ健在であることを示している。昨季は本職のボランチでも十分にプレーできることを示し、老け込んでいないことを証明。一時は引退報道も出た中、契約延長を勝ち取り、新シーズンもリベロボランチの位置でチームを締める。

パルチザンで昨季18ゴールを挙げ、3季ぶりにブンデスリーガに戻ってきた浅野。シュツットガルトハノーファーでは結果を残せなかったが、12季ぶりに1部復帰を果たしたボーフムで成長した姿を見せられるか。

ウニオン・ベルリンではMF遠藤渓太とMF原口の日本人コンビに期待だ。昨季はケガもあったが1ゴールと思うような結果は残せなかった遠藤。それでも完全移籍を勝ち取り、クラブから期待されていることが窺える。新シーズンは真価を問われることになりそうだが、結果を残せるか。そしてハノーファーで3季を過ごした原口は、かつて在籍していたヘルタ・ベルリンのライバルクラブを新天地に選んだ。2部では前々季が6ゴール、昨季が9ゴールと格の違いを見せ付け個人昇格を果たしたが、1部でも結果を残せるか。

最後にビーレフェルトのMF奥川。1月にザルツブルクからレンタルで加入し、ビーレフェルトの残留に貢献した奥川。完全移籍を勝ち取った中、チームの主軸だったMF堂安がレンタルバックの形でPSVに戻ってしまったが、ビーレフェルトの2季連続残留に貢献できるか。


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