家を貸し出す側にとって良い借主の確保は非常に重要だが、どこにでも“とんでもない住人”というのはいるものだ。イギリスの悪夢のような借主のニュースを『Metro』『The Daily Star』などが伝えた。

英ハンプシャー州アンドーヴァーに住む掃除のプロ、フレディギリアム=ウェブさん(Freddie Gillium-Webb、29)は最近、地元のアパートのオーナーから男性が退去したばかりという部屋の清掃を依頼された。

元住人の男性は家賃滞納が続き、オーナーが強制退去させようと手続きを進めていた最中に自主的に退去、オーナーに「少しばかり汚くしてしまったよ」とテキストメッセージを送っていた。

しかしながら家賃滞納は1年分にもなり、退去後に部屋をチェックしたオーナーは惨憺たる状況に悲鳴をあげた。男性はオーナーが室内の点検をしようとすると何らかの理由を付けて断っていたそうで、2ベッドルームの部屋はもはや人が住めるような状態ではなくなっていたのだ。

こうして清掃を依頼されたフレディさんは「僕は長いこと排水溝の掃除をしてきたからね。ちょっとやそっとのことでは動じないんだけど、あの部屋に足を踏み入れた途端、強烈な臭いが鼻を突いてね。元の状態にするには30時間を要し、その間に3度も嘔吐したよ」と語ると、悪夢のような部屋の様子をこのように説明した。

「元住人はゴミ箱を使わなかったんだろうね。キッチンは腐った食べ物で溢れていたし、居間の絨毯はケバブの食べかけやカビの生えたパンがこびりついていたよ。それに部屋の床は空のビール缶で覆われていた。8000本はあったね。」

「トイレは最悪だったよ。詰まったままで長い間流された形跡はなく、使用済みの汚物が付いたトイレットペーパーが1メートルを超える高さまで積み上がっていた。」

「1日目なんて『これで本当に掃除したの?』というほど代わり映えしなくて、終わりが見えなかった。相当長い間、汚い状態だったと思うよ。だって3日間で漂白剤10本とゴミ袋100枚を使い切ったのだから。」

なおフレディさんが現場で撮影した動画を見ると、アパートは家具付きの賃貸だったようだが、床や家具もカピカピで黒ずんでおり、煙草の吸殻が至るところに落ちていた。イギリスでは賃貸住宅に入居する際、家賃1か月ほどのデポジットを支払うことが多いが、オーナーの損害は家賃滞納分も含めると約181万円(12000ポンド)になるという。

フレディさんはあまりの惨状に「トイレの修理には時間がかからなかったよ。男性はきっと部屋の現状を知られたくなくて、放置したのだろうね。彼が鬱でアルコール依存症だった可能性もあるけど、どんな理由があるにしても許されることではないよ。他のオーナーが同じ被害に遭わないためにも、彼をブラックリストに載せるべきだね」と強い口調で述べている。

ちなみにこのニュースにはコメントが殺到しており「もっと早く強制退去させることができるように法を改正すべき」「元住人は同じことをするね。罪人だよ」「心の病気なのだと思う」「うちの母が同じだった。掃除ができないんだ」「元住人の実名を暴露すべき」「心の病と言っておきながら、実は故意にやっているのかも」「これだから家を貸したくない。修理にばかりお金がかかり、結局はストレスになる」「まるでホラー」「これは酷い」「良心がないのか」「家を貸す時はじっくり人を選ばないと後悔する」といった声があがった。

画像は『The Daily Star 2021年8月16日付「Tenant from hell leaves 8000 beer cans, rotting food and clogs toilet with ‘4ft waste’」(Image: Kennedy News and Media)』『Metro 2021年8月16日付「Tenant paid no rent for a year, left 8,000 beer cans and messaged ‘left a bit of a mess’」(Picture: Kennedy News and Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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