新型コロナの影響で旅客機の乗客数は減ったものの、機内トラブルは増加の一途を辿っているそうだ。
航空会社では護身術コースを職員に再開するなど、問題を起こす乗客への対処に全力を尽くしているが、そんな中、アメリカの複数の航空会社では、あまりにも手に負えない乗客に対し、ダクトテープで体を座席にグルグル巻きにして固定するという措置を取っていることが明るみとなり、問題となっている。
7月、8月にわたり、アメリカの航空会社が機内でトラブルを起こした乗客の体をダクトテープでグルグル巻きにするいくつかの動画が拡散した。
ダクトテープは高い粘着力と強度を誇る粘着テープで、アメリカ人はとりあえず壊れたらダクトテープで修理することで知られているが、人間を固定するのにも使用されていたようだ。
客室乗務員に噛みつきドアを開けようとした女性のケース
7月6日、アメリカン航空機内に搭乗していた女性客の1人は、客室乗務員に噛みつき、唾を吐きかけ、「降ろして!」と叫びながら旅客機前方のドアを開けようとしたことから、客室乗務員5人がかりで女性を押さえつけた。精神的な問題があったとみられているその女性は、その後客室乗務員らにダクトテープで口を塞がれ、体を座席に縛り付けられた。
この様子は別の乗客によって動画撮影されネットで拡散した。動画には、着陸した旅客機のタラップ部分で、警察や救急隊員がストレッチャーを用意して待機している光景も捉えられている。
Duct Taped Woman on American Airlines flight: Restrained to seat for trying to jump out of plane
客室乗務員に暴行を働いた男性のケース
8月3日にはフィラデルフィアからマイアミへ向かう途中の格安航空会社、フロンティア航空機内でそれは起きた。 乗客のマックスウェル・ベリー(22歳)が客室乗務員2名に対し暴力的行為を働いたとして、全身をダクトテープで縛られた。
Unruly passenger duct-taped to seat after allegedly assaulting flight attendants
13歳少年が機内で暴れたケース
更に8月10日には、マウイ島からロサンゼルスに向かうアメリカン航空機内で、13歳の少年が母親と口論になり座席の窓を蹴り始めたため、客室乗務員は少年をダクトテープで縛り、座席に拘束。その後、旅客機はホノルルに迂回して無事に着陸したという。
13-Year-Old Boy Attempts To Kick Window Out On American Flight From Maui
ユナイテッド航空、客室乗務員にダクトテープ使用禁止を促す
こうした一連の騒動がニュースで報じられ、SNSで拡散すると、ユナイテッド航空は職員にこのような対応を乗客にしないようにと警告を促した。同航空会社の機内サービス担当であるジョン・スレーター主任補佐は、次のように述べている。
周知のように、最近複数の航空会社は機内トラブルを起こした乗客に対してダクトテープを使用した措置を実施しています。しかし、一部メディアでは2003年にユナイテッド航空の客室乗務員が機内でトラブルを起こした男性乗客に対し、両手をダクトテープで縛りつけたことを報じている。パンデミックを通して、多くの乗客が旅客機を使用するにあたり、機内トラブルは増加の一途を辿っています。
そうした行為がエスカレートした際には、乗務員や他の乗客の安全を最優先させることが第一であり、訓練通りの安全対策を実施することが重要となります。
機内には、困難な状況時に使用される可能性のある指定されたアイテムがありますが、ユナイテッド航空ではダクトテープなどの代替手段は使用しないよう、同社職員に伝えております。
更には2008年にも、飛行中に客室乗務員と他の乗客に攻撃的な態度を取った女性乗客をユナイテッド航空の客室乗務員がダクトテープで縛りつけたことも、別メディアによって伝えられているという。
written by Scarlet / edited by parumo
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