『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』(2016)などで知られるドキュメンタリー映画の巨匠、フレデリックワイズマン監督最新作『City Hall(原題)』が、『ボストン市庁舎』の邦題で11月12日より公開されることが決定した。

【写真】来日したフレデリック・ワイズマン監督

 『BALLET アメリカン・バレエ・シアターの世界』(1995)、『パリ・オペラ座のすべて』(2009)、『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』(2011)、『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』(2014)など、これまで長きにわたり数々のドキュメンタリー作品を手掛けてきたワイズマン監督。

 自身にとって44作目となる本作の舞台は、ワイズマン監督が生まれ、現在も暮らす街でもある米マサチューセッツボストンの市役所と街の姿を映したドキュメンタリー。フランスのカイエ・デュ・シネマ誌が選ぶ2020年TOP10で見事1位に輝いたほか、2020ヴェネツィア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門や2020トロント国際映画祭に出品された。10月にはオンライン開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭2021インターナショナル・コンペティションでの上映も決定している。

 多様な人種・文化が共存する大都市ボストン。カメラは飄々と市庁舎の中へ入り込み、興味のままに動き出していく。そこで映し出されるのは、警察、消防、保険衛生、高齢者支援、出生、結婚、死亡記録のほか、ホームレスの人々の支援から同性婚の承認まで数百種類ものサービスを提供する、知られざる市役所の仕事の舞台裏。市民の幸せのため奮闘する、ウォルシュ市長と市役所職員たちの姿から浮かび上がってくるものとは…。

 よく言われる<お役所仕事>という言葉からは想像もできないようなボストン市庁舎の仕事ぶりが見えてくる、その驚きに満ちた内容に期待が高まる。

 映画『ボストン市庁舎』は11月12日より全国順次公開。

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