三浦貴大が主演を、剛力彩芽がヒロインを務める「彼女のウラ世界」(毎週月曜夜0:25-0:55、フジテレビ)の第10話(AKIKO SIDE)が8月23日に放送された。ついに、明子(剛力)の元に敏郎(三浦)が姿を現して、再会した。突然彼氏の前から消えたと思われていた明子には、敏郎と婚約できない明確な理由があった。(以下、ネタばれが含まれます)

【写真を見る】明子(剛力彩芽)に敏郎(三浦貴大)がバシッと物申す!

■話を聞かない彼氏に告げた最後の思い

この作品は、男目線で描かれる『TOSHIRO SIDE』をフジテレビTWOで、女目線で描かれる『AKIKO SIDE』をひかりTVチャンネルに分け、リレー方式で放送されたもので、地上波では『TOSHIRO SIDE』から放送されていた。

東京カレンダーwebサイトで連載の小説をドラマ化。制作会社でドラマのディレクターとして働く西村敏郎(三浦)と、マッチングアプリで知り合って3年、敏郎を献身的に支えてきた恋人・近藤明子(剛力)の物語だ。

第10話は、今ドラマ最大の謎だった彼女の気持ち、“なぜ敏郎の元を黙って去ったのか”という件の答えが描かれた。明子が直営のレストランでワインの試飲会に参加していると、敏郎が現れた。彼女と結婚する未来を信じている敏郎が、再び指輪を渡そうとすると、明子は重い口を開いた。

「ちゃんと聞いて!」と敏郎を見詰めた明子。出会った頃や一緒に過ごした時期を振り返った後、敏郎からプロポーズされたときの言葉が胸に引っ掛かっていたことを吐き出した。

■「幸せにしてあげる」はNG!

敏郎が明子に言った「僕が明子を幸せにしてあげるから」というプロポーズ。「そう言われた瞬間、胸がザワザワして、いても立ってもいられなくなって、同じ空間にいるのも辛くなってきちゃって。だから出て行っちゃったの」と打ち明けた明子。

私は誰かにもらう幸せじゃなくて、自分で幸せを作りたいの」、「幸せにしてあげる、なんて言う人とは結婚できません」とキッパリ敏郎との交際を断ったのである。

一世一代のプロポーズが、恋人の心を傷つけてしまった悲運。敏郎にとっては寂しい結末となったが、明子が「幸せにしてあげる」という言葉で、自分のパートナーはこの人ではないと気付いたのはラッキーともいえるだろう。

“幸せ”は彼氏や夫に作ってもらうものではない。もし仮に、敏郎が「一緒に幸せになろう」と言えるような思いやりのある男性なら、2人の結末は変わったのだろうか。<彼女のウラ世界、そのまたウラ>なんていう、ハッピーエンドバージョンの世界もあったらいいなと思うような、想像力を掻き立てる作品だった。

文=ザテレビジョンドラマ部

「彼女のウラ世界」第10話より /(C)女里山桃花/東京カレンダー フジテレビジョン ひかりTV