SNSへの不用意な投稿が犯罪へと繋がることはあるが、海外では、地下鉄運転士が恋人の女性に電車を運転させ、その動画がSNSで拡散される騒動が起こった。

 アメリカ・ニューヨーク州で、32歳の地下鉄運転士の男が、運転室に28歳の恋人の女性を入れて女性に地下鉄を運転させ、その動画を恋人が自身のInstagramに投稿したと海外ニューサイト『New York Post』と『The Daily Star』などが8月16日までに報じた。

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 報道によると、男は運転士として働き11年目となるベテラン運転士だったという。男の昨年の年収は約11万7500ドル(約1290万円)だった。ある日、男は恋人を運転室に入れ、地下鉄を運転させた。恋人は自身が地下鉄を運転している様子の動画を自身のInstagramに投稿したという。動画は男が撮影した。

 現在、投稿は削除されているが、報道によると、動画の中で恋人は地下鉄を運転するため、運転室にあるスイッチを押したりレバーを握ったりしていたという。どれくらいの距離や時間、恋人が地下鉄を運転していたのかは不明だが、少なくとも恋人は3駅分、地下鉄を運転していたそうだ。動画の中で恋人は「私は今、地下鉄を運転しているわ」などと言ったり、地下鉄の停車位置を示す印を見て、「印がしっかりと見える場所に貼られていない!」などと言っていた。恋人が運転をしている最中、男と恋人は時折、カメラを自身らに向けて自撮り動画を撮影することもあった。『The Daily Star』は動画のキャプチャ画像を数枚公開しているが、キャプチャ画像には恋人がポーズを取るようにして地下鉄を運転している様子や、男と恋人が笑顔で自撮りをしている様子が写っている。なお、当時どれくらいの人が地下鉄に乗っていたのかは不明である。運転席には男と恋人以外に人はいなかったと見られている。

 動画が拡散されたことで、恋人が動画を投稿してから数日後、同州の交通局が男を特定。男は解雇された。交通局は「該当の運転士は解雇され、今後地下鉄を運転することはない」という声明を発表している。なお、交通局は警察にも報告し、現在警察は男と恋人に刑事責任を問うかどうかを検討中だという。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では「素人が地下鉄を運転するなんて怖すぎる。男も責任感がないけど、運転をした恋人もおかしい。ゾッとした」「大きな事故に繋がらなくて良かったとしか言えない。もう二度とこんなこと起こらないでほしい」「男が運転をさせることとそれを受け入れ運転をした恋人の行動はもちろんあり得ないけど、それを動画にしてSNSに投稿する神経はさらに理解できない」「簡単に運転室に入れる仕組みがおかしい」「2人のしたことは犯罪。今後、模倣する人が出てこないように2人には重い罰を与えてほしい」などの声が挙がっていた。

 男と恋人の安易な行動は無責任であり、多くの人を恐怖に陥れたと言えよう。

記事内の引用について
Cops seek MTA motorman who let gal pal operate D train in NYC」(New York Post)より
https://nypost.com/2021/08/15/cops-seek-mta-motorman-who-let-gal-pal-drive-d-train-in-nyc/
「Train driver 'let girlfriend operate New York subway' on date in viral video」(The Daily Star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/world-news/train-driver-let-girlfriend-operate-24772284

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