ヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)のプレーオフ2ndレグ、トッテナムvsパソス・デ・フェレイラが26日に行われ、ホームのトッテナムが3-0で勝利した。この結果、2戦合計3-1としたトッテナムの本戦出場が決定した。

トッテナムは、敵地で行われた1stレグでリーグ戦の先発全員を入れ替えて望んだ結果、まさかの0-1の敗戦。それでも、先週末のリーグ戦では指揮官の古巣ウォルバーハンプトンにしぶとく1-0で勝ち切り、バウンスバックに成功した。さらに、今回の一戦の前日にはマンチェスター・シティ行きを希望していたエースFWケインが今夏の残留を明言。チームに朗報が届いた。

逆転を目指すホームでの2ndレグでは初戦から先発3人を変更。カーター=ヴィッカーズナイル・ジョン、スカーレットの若手3選手に替えてダイアールーカス・モウラ、ケインを起用。システムは変則的な[4-3-3]を採用した。

前述の残留宣言によって、ホームサポーターから熱烈な歓迎を受けたこの日のゲームキャプテンがいきなり仕事を果たす。開始9分、中盤でボールを奪ったウィンクスが背後を狙うブライアン・ヒルへ絶妙なフィードを通す。ボックス左で一度タメを作ったスペイン人アタッカーからマイナスのパスを受けたゴール前のケインはやや足元にボールが入ったものの、うまく右足のシュートを流し込んだ。

エースのゴールで勢いづくトッテナムはここから相手陣内でハーフコートゲームを展開。トップ下でフリーロールを担うブライアン・ヒル、中盤に落ちるケインとロ・チェルソがパスの供給源となり、ウイングバックに近い役割を担うドハーティとセセニョンの両翼がブライアン・ヒルと共に積極的に背後への飛び出しを見せていく。

その形から幾度か狙いのある仕掛けを見せつつ、早くもケインと好相性を見せるブライアン・ヒルが強烈なミドルシュートでゴールに迫ると、残留を決断して晴れやかな表情が印象的な背番号10が再び決定的な仕事を果たす。

34分、相手GKからのリスタートに対してプレッシャーをかけたロ・チェルソが身体を張ったブロックからショートカウンターのシチュエーションを作り出す。ボールを奪い返し、ボックス内でロ・チェルソがうまく潰れてゴール前にこぼれたボールを拾ったケインが冷静に右足のシュートを流し込んだ。

これで2戦合計スコアでも逆転したトッテナムは、より攻守のバランスを意識した試合運びにシフト。追加点こそ奪えなかったものの、良い形で試合を折り返した。

後半も相手を押し込む時間が続くトッテナムは、セットプレーの流れからロ・チェルソの直接FK、CKの二次攻撃からブライアン・ヒルの左足シュートと3点目に迫る場面を作り出す。

以降は主審の神経質な笛の影響もあり、プレーが頻繁に切れる流れが続く。トッテナムは63分にセセニョンを下げてホイビュルクを投入。この交代でブライアン・ヒルを本職の左ウイングに配置。すると、65分にはドハーティの攻撃参加からボックス中央のロ・チェルソが絶妙な反転シュート。直後の67分にはロ・チェルソの正確なスルーパスに抜け出したブライアン・ヒルがボックス左に持ち込んで際どいシュートを放つ。

そして、70分にはルーカスの仕掛けで得た相手ボックス右外の位置のFKの場面で、キッカーのロ・チェルソが味方に合わすボールを匂わせながらゴールに直接向かう鋭いボールを蹴ると、GKの手前でDFアントゥネスが頭でわずかに触ったボールがそのままゴールネットに決まった。

これで勝利を確信したヌーノ監督はケインブライアン・ヒルを下げてソン・フンミンとベルフワインを同時投入。殊勲の背番号10にはスタンドから惜しみない拍手が送られた。

その後、絶好調の司令塔ロ・チェルソを起点にソン・フンミン、ベルフワインに幾度も決定機が訪れるなど、最後まで相手を圧倒し続けたトッテナムがこのまま3点差を維持して試合をクローズ

ケインの2ゴールの活躍などで地力の差を見せつけたヌーノ率いるチームが逆転で本戦出場を決めた。

トッテナム 3-0(AGG:3-1) パソス・デ・フェレイラ
トッテナム
ケイン(8分)
ケイン(34分)
ロ・チェルソ(70分)

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