dTVはアーティストの原点に迫るオリジナルライブ番組「Roots」の第1弾を、8月27日(金)夜9時から配信。第1弾では、2021年にデビュー10周年を迎えたきゃりーぱみゅぱみゅを特集する。

【写真を見る】"本棚劇場"で収録が行われたきゃりーとオカモトレイジ(OKAMOTO'S)の対談

スペシャルインタビューとライブパフォーマンスで構成される同番組は、アーティストがデビューからこれまでの活動を振り返り、自身のターニングポイントや、未来に懸ける思いを語り、さらに自身がルーツと感じる特別な場所で1夜限りのプレミアムライブを開催する。

今回は「Roots」第1弾に出演するきゃりーにインタビュー。同番組の収録や8月17日にリリースした新曲「原点回避」のことをはじめ、世間のイメージと反して"本当は変わっている”ということについて話を聞いた。

■転機になったと振り返る初めてのワールドツアー

――「Roots」のライブパートは、2012年に初めてワンマンライブを開催し東京・SHIBUYA CLUB QUATROが会場でしたが、収録はいかがでしたか?

最初にワンマンライブをしたライブハウスなので、すごく思い入れはあります。ライブチームも当時とほぼ変わっていなくて、照明さんが久しぶりに、ハートの照明を作ってくれたんです。当時めちゃくちゃハマっていたので、久しぶりにそれをやってくれてテンション上がりました。

今回の収録は、初期の衣装と最新の衣装を使い分けています。今は真っ白の衣装を着たり、衣装も振り幅が増えてきました。「きゃりーぱみゅぱみゅだからカラフルなものしか着ない」というわけじゃなくて、白とか黒もテーマに合わせて着るようにしています。

――今回は全てフル尺での披露でしたが、収録は大変だったんじゃないですか?

ちょっと大変でした(笑)。無観客ライブみたいな気持ちで、久しぶりだったので体力的にも大変でしたね。

――トークパートはOKAMOTO’Sのオカモトレイジさんとの対談でした。

レイジ君はこのお仕事を始めて最初の友達なので、すごく話が弾みました。私の友達がほとんどレイジ君の友達という感じなので、交友関係はレイジ君から広がっていきました。

――番組では「10年で変わったところ」について、主にプライベートのお話をしていましたが、アーティストとしてご自身で変わったと思うところはありますか?

根本的なところは全然変わっていないんですけど、例えばさっきの衣装の話みたいに、同じ“ピンクが好き”でも、デビュー当時はビビッドピンクしか使っていなかったのが、今はくすんだピンクとか優しい色味のピンクとかも取り入れるようになりました。

「これだけ!」って狭めていたものにここ最近は広がりが出てきて、年齢とともに「こういう良さもあるな」っていろんな考え方に変わってきたので、可能性はどんどん広がってきていると思いますね。

――10年を振り返って、転機になったなと思うライブやイベントなどはありますか?

1回目のワールドツアー(2013年)ですね。海外の方って盛り上がり方とか声援とかがすごくダイレクトなんですよ。それにすごく気持ち良くなって、盛り上げるようになったりとかを海外で学びました。

なので、自分的には何かを変えたつもりはなかったんですけど、帰ってきて久しぶりに日本でライブをしたら「めちゃくちゃ良くなったね!」ってたくさんの方に言われました。

――話は「Roots」から少し離れますが、今年の6月からは同じdTVでMCを務める「KPPとBose みんなの放課後」(毎月第1、第3火曜配信)も始まりました。

「みんなの放課後」はとにかくアットホームで、ゆるーくBoseさんとMCをしています。結構ゲストの方のギャップみたいなところも見える番組だと思います。

今はアーティストの方がゲストに来ることが多いんですけど、Boseさんとは、クリエイターの方やスポーツ選手、お笑い芸人さんとか、幅広くゲストに来てほしいねって話してます。

(配信場所の)MIYASHITA PARKのご飯もたくさん知れるんですけど、それが本当においしくて。プライベートでも買いに行ったり、全店舗おいしいです(笑)。

■「変わらないこともあれば、本当は変わっていることもたくさんある」

――8月17日にリリースした新曲「原点回避」についてもお聞きできますでしょうか。

「“原点回帰”しながらも前に進む」みたいなことがテーマになっています。この10年間、もちろん好きでやってきたことなんですけど、いろんなことをやってきて、自分の中に「10周年を振り返るより11年目を前に進む」という明確な10周年のテーマがあるので、ここからいろんなチャレンジをしていきたいなって思っています。

下積みがなかった分、一時的にいろんな人に知ってもらえたり、ファンの人が付いてくれたりしたんですけど、11年目からはまた下積みから始めるような気持ちでいます。

――「音楽活動の“原点”は?」と言われたら、何を思い出しますか?

やっぱり「PONPONPON」のMVですね。デビュー曲ですし、あのMVのおかげで海外の方に知ってもらえたり、ワールドツアーのきっかけにもなったりしたので。

――世間の人たちはやっぱり「PONPONPON」などの印象が強いと思うんですが、その一方で先ほど"カラフルなものだけじゃなくて、白や黒も選択肢として広がってきた"というお話がありました。その点でギャップを感じたりすることはあるんでしょうか?

めちゃくちゃありますね。「原点回避」のMVは、私が“デカリボン”に追いかけられているんですけど、撮影の時に「デカリボンって8年くらいもう着けてないんですよ」「最初の2年間のイメージが強過ぎて、世間の人がそういうふうに思ってるんです」みたいなお話をして、それで「この10年間変わらないこともあれば、本当は変わっていることもたくさんあって」みたいなお話から、今回のMVに至りました。

やっぱり世間の人は私に「私生活があんまり見えない」とか「ご飯もグミとかばっかり食べてそう」みたいなイメージがあって、もちろんグミも好きなんですけど(笑)、私はもっと人間的だし、この10年間で感じたことをいろいろ発信できたらいいなって思っています。

――では、最後に視聴者に向けてメッセージをお願いします。

Roots」では思い入れのある過去の楽曲を厳選してやらせていただきました。8年くらい前の衣装を着て、久しぶりの登場曲でステージに出てライブをして、最新曲の「原点回避」も番組としてはこれが初披露なので、ぜひチェックしてみてください。

「原点回避」はきゃりーぱみゅぱみゅ史上、一番ミュージシャン的な楽曲になってますし、歌詞もすごく深いので、ぜひ歌詞を見ながら聴いていただきたいなと思っています。

来年からは全国28カ所っていう過去最大規模の全国ツアーも予定しているので、ご自分の健康を第一にしてもらいながら、また皆さんに会えたらいいなと思っています。

dTV「Roots」第1弾に出演するきゃりーぱみゅぱみゅ