みなさんは、ディズニー映画モアナと伝説の海』をご覧になりましたか?

準主役の、半人半神マウイの個性的なキャラクターが光っていましたね。

今回は、マウイの神話についてご紹介します。


ポリネシアに伝わる半神半人マウイ


モアナ~』は架空の島のお話ですが、文化的なベースはポリネシアです。


ポリネシアとは、ハワイニュージーランドイースター島を結ぶ太平洋の大きな三角形の地域のこと。

製作者は、フィジー、タヒチ、サモアなどを巡って文化を学んだそうですよ!


ハワイアンは、もともとタヒチから移住してきました。

だから、ポリネシアに伝えられていたマウイの神話も、ハワイに伝えられたんですね。


マウイはチャレンジャー!



ハワイの神話によると、マウイは女神ヒナと、人間との間に生まれました。

魔法の釣り針や、魔法のこん棒を持っていて、いろいろなことにチャレンジしたり、怪物を退治したりして大活躍します!

モアナ~』の中でも、マウイはさまざまな冒険をしたと歌にうたわれていましたね。

映画の中では、マウイの冒険は、すべてタトゥーに表されていました。


マウイの冒険は、つぎのようなものがあります。

天を持ち上げた

島を釣り上げた

太陽を捕まえた

ココナッツや竹をもたらした

火を起こす秘密を見つけた


マウイは恐れることなく、果敢にチャレンジします。

それが母親のためだったり、人間の役にたつことだったり・・・。

たまに失敗することもあるけど、そこで反省して、また前に進んでいく。

好奇心いっぱいで、正義感が強くて、明るく、ポジティブ。

とっても魅力的なマウイは、ハワイ神話界のスーパーマンなのです!


マウイの神話:太陽を捕まえたマウイ



今回は、マウイの有名な神話をひとつご紹介します。


昔むかし、一日のほとんどが夜で、昼はとても短かったそうです。

マウイの母である女神ヒナは、いつもタパ(樹皮布)を作っても、日が短いために十分に乾かすことができずに困っていました。

それを見たマウイは、「太陽に直談判をする!」といって、マウイ島で一番高いハレアカラー山の頂上に登ります。


岩の陰にかくれて待っていると、太陽が昇ってきました。

マウイはすかさず最初の一筋の光の足を捕まえて、ロープで岩に縛りつけました。

そしてつぎつぎと太陽の光の足を捕まえて、ロープで岩に縛りつけていきます。

太陽は身動きとれなくなりました。

マウイは「みんなが困っているから、もっとゆっくり空を巡ってほしい!」と訴えます。

ところが太陽は「空を早く巡ってしまえば、あとはゆっくり休めるから」といって、断ります。

自分勝手な太陽に怒ったマウイは、魔法のこん棒で太陽の足を殴りました。

太陽は、「わかった、わかった。もっとゆっくり巡るようにする」と約束しました。

マウイは太陽の足からロープをほどきました。それから太陽はゆっくりと空を巡るようになりました。


マウイのおかげで、今のように昼が長くなったというわけです。

わたしたちが、いつも昼間楽しく過ごせるのも、マウイのおかげですね!


*写真はマウイ島ハレアカラー山からの日の出です。


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マウイのほかにも、女神ペレや、女神ヒイアカの神話を紹介します!


ハワイ神話講座


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『ハワイの神話 モオレロ・カヒコ』2






『モアナと伝説の海』にも登場した、半神半人マウイのお話!