日本のアニメや漫画は、国境を超えて世界中の人びとに愛されており、外国人が日本を好きになるきっかけとなることも多い。韓国の場合は、韓流ドラマがコンテンツ産業の柱の1つとなっており、コンテンツ産業の輸出額増加に大きく貢献している。

 日韓にはそれぞれ魅力的なコンテンツがあると言えるが、中国には何があるのだろうか。中国メディアの百家号は26日、「日本にはアニメがあり、韓国には韓流ドラマがある。では、中国には何があるのか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、これまで中国は海外に中国文化を発信するツールがこれといってなかったと紹介した。「世界の強国で、5000年の歴史ある国なのに」と残念がっているが、「これからはオンラインゲームが突破口になるのではないか」と期待を寄せている。

 中国ではここ数年、「王者栄耀(おうじゃえいよう)」に代表される、オンラインゲームがヒットしている。これは日本以上に急速に浸透したスマホの普及とも関連がありそうだが、大人から子どもまでオンラインゲームに夢中になっている。王者栄耀はその中毒性が問題視され、「王者農薬」という不名誉な別名まで付けられたほどだ。これは「栄耀」と「農薬」の中国語の発音が似ており、中国で農薬は害や毒の代名詞だからだろう。しかし、このゲームは中国国内のみならず、海外にもプレイヤーは多い。

 記事はこのゲームの特徴として、曹操や劉備、楊貴妃など歴史的に有名な人物を取り入れたり、中国の有名な場所が出てきたりと、中国色を強くしていると紹介した。ゲームを通して、中国に興味を持つ人が出てくるなら、文化輸出として成功する可能性は高くなるだろう。また絵も美しく、楊貴妃の肌は赤ちゃんのようだと熱心に褒めている。

 記事は、オンラインゲームを通して、中国の特徴を生かしながら文化輸出できると考えているようだが、最近では中国政府が「ゲームは精神的アヘン」と呼んで非難し、大手ゲーム会社への圧力を強めている。せっかくの中国文化を発信できそうなツールだが、雲行きは怪しいようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本がアニメ、韓国が韓流ドラマなら「中国の突破口はこれしかない!」=中国報道