海に暮らすシー・モンスターの少年ルカが人間の世界に足を踏み入れる、ディズニー&ピクサーの最新作『あの夏のルカ』のMovieNEX9月1日(水)にリリース。北イタリアの美しい港町ポルトロッソを舞台に、海に暮らすシー・モンスターの少年ルカが親友のアルベルトとともに、禁断の地である人間の世界へと足を踏み入れるファンター・アドベンチャーだ。監督を務めたのは短編『月と少年』(11)で第84回アカデミー賞短編アニメーション賞にノミネートされたエンリコ・カサローザ。『カールじいさんの空飛ぶ家』(09)のストーリーアーティストを務めたほか、『リメンバー・ミー(17)、『トイ・ストーリー4』(19)などにも参加した実力者だ。

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MovieNEXボーナス・コンテンツには、カサローザ監督とスタッフが本作の製作前にポルトロッソのモデルになったイタリアチンクエテッレを取材で訪れる様子を映した「イタリアへの取材旅行」、スタッフが「もっとも困難だった」と語るシー・モンスターから人間へと変化するシーンの舞台裏を収めた「シー・モンスターの秘密」、ルカの声優を務めたジェイコブ・トレンブレイとアルベルト役のジャック・ディラン・グレイザーらがキャラクターを解説する「最高の友達」。さらに7種の未公開シーンと3種の劇場予告編を収録。また、日本版エンドソングは、日本の夏を代表する井上陽水の名曲を本作のためだけにアレンジした「少年時代(あの夏のルカver.)」。人気バンド、ヨルシカのボーカルを務めるsuisによる美しい声とメロディが物語を彩る。

ディズニーピクサーの技術を継承しつつ、幼少期の思い出や日本アニメへの愛を込めて独創的な物語を描いたカサローザ監督。過去のディズニー&ピクサー作品との共通点も探りながら、本作ならではの魅力に迫っていきたい。

■監督の思い出から生まれたストーリー

幼い頃に父を亡くした監督とその兄の体験から生まれた『2分の1の魔法』(20)と同じく、本作もイタリア出身のカサローザ監督の少年時代からインスピレーションを得て製作。個人の思い出を普遍的なストーリーに発展させるのは、ディズニー&ピクサーのお家芸であり、夏らしさにあふれるイタリアの海岸を、まるでそのまま切り取ったかのように本作へ取り込んだ。

■主人公は固い絆で結ばれた親友コンビ

トイ・ストーリー」シリーズのウッディ&バズ、「カーズ」シリーズのマックィーン&メーターなど数々の親友コンビが活躍してきたディズニー&ピクサー作品。本作の内気なルカとやんちゃなアルベルトも、正反対の性格をもつ相手との友情を築くことで新しい世界を見つけていく。シーモンスターでありながらも人間が共感できるコンビ仲だ。

■異なる種族間で育まれる友情

人間のジュリアとの出会いから様々なことを学び、成長するシー・モンスターのルカ。『アーロと少年』(15)の恐竜アーロと人間の少年スポットのように異なる種族が絆を育むさまは、新しい価値観や個性をもつ存在の大切さを教えてくれる。人は誰しも、未知のものや不確かなものに恐れを抱くが、好奇心や冒険心は抑えることができない。そんなルカの心情にはディズニー&ピクサーの真髄が息づいている。

ファンタジックに描かれる美しい水中シーン

ディズニー&ピクサーで“海”と言えば、リアルな水のきらめきを再現した『ファインディング・ニモ』(03)と『ファインディング・ドリー』(16)。本作では新たな世界に飛び込むルカの喜びと感激のニュアンスを表現するためにあえて水や波のリアリティを追求せず、イラストやペインティングを取り入れて叙情的に描かれている。

■往年の名作や日本アニメへのリスペクトもいっぱい!

ルカとアルベルトが乗るヴェスパのバイクやジェラートなど『ローマの休日』(53)のオマージュが随所に見られ、町の壁にはポスターも。また、宮崎駿監督のファンを公言する監督はポルトロッソの街の名を『紅の豚』(92)の主人公ポルコ・ロッソから名付け、エンドクレジットでは宮崎アニメを彷彿とさせる監督の手書きのイラストが数多く登場、物語が終わったあとも楽しめる!

ディズニー&ピクサースピリットを継承しつつ、新たな表現方法に挑んだ『あの夏のルカ』。舞台裏を知れば、その魅力がさらに増すはずだ。“最高の夏”をMovieNEXで何度も楽しみ、心に刻んでおきたい。

文/DVD&動画配信でーた編集部

『あの夏のルカ』のMovieNEX特典には製作の裏話が満載!/[c]2021 Disney/Pixar. All Rights Reserved.