楽しい週末を過ごした後、月曜日からまた会社や学校が始まると思うと憂うつになるものだ。体もなんだか重く、出社しても仕事中にウトウト。「なぜ、こんなにもやる気がでないんだろう?」と思うかもしれないが、実は月曜日に気持ちがだらけてしまう原因があるという。

 米国シカゴ・ラッシュ大学(RUSH UNIVERSITY)の研究チームは、人間の睡眠パターンが生活にどう影響するのかを研究した。すると、休日に普段よりも2時間多く寝ると、その後1週間に渡って体内リズムが乱れ、「月曜病(ブルーマンデー症候群)」になってしまうのだという。

 研究チームによると、月曜病に陥る原因は「社会的時差」と関係している。社会的時差とは、その人の体内時計や生活リズムがそれまでと合わなくなった時に生じるもので、ドイツのルートヴィッヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンのティル・ローエンバーグ(Till Roenneberg)博士が定義した概念だ。

 人間には人それぞれの体内時計、つまり生体リズムを持っているが、このリズムはなかなか変えることができない。そのため、いったんリズムが崩れてしまうと、大きな疲労感に襲われる。会社員や学生に月曜病が多いのは、休日に夜更かしをしたり朝寝坊をした影響で、普段の生体リズムが崩れた状態にあるからだ。

 一週間の疲れをとろうと、いつも以上に寝ても逆に体の調子が悪くなってしまうのはこのせい。時間があるからと「寝溜め」をするのではなく、普段通りの時間に起床して一日を過ごすことが大切だ。(編集担当:星野ミナミ)(イメージ写真提供:123RF)