もくじ
ー ジープの「ベーシック」他と違うワケ
ー 最強にしてベーシックなジープとは?
ー コンパス×キャンプ=必要にして充分
ジープの「ベーシック」他と違うワケ
今回初めて、ジープ・ラングラー・スポーツのステアリングを握った。
その最中、ベーシックグレードと言う聞きなれた言葉の意味について、少し深く掘り下げてみたいと思った。
ベーシックグレードという言葉には2通りの解釈が存在するように思う。
1つは価格にフォーカスした廉価版。もう1つはカスタマーが必要としている仕様を的確に選ぶためのグレード分けと言ったところだろうか。
もちろん実際のベーシック・グレードにはどちらの要素も含まれることが多い。だからブランドごとにその比率が異なるという表現が正確かもしれない。
ラングラー・スポーツが指し示すベーシックは間違いなく後者の方だ。
ラングラー・アンリミテッドにはベーシックな「スポーツ」、ミドルグレードの「サハラ」、そしてトップグレードの「ルビコン」という3つのグレードがラインナップされている。
例えば今回のようにファミリー・キャンプに出掛けるといったシチュエーションであれば、最適なラングラーはどのグレードなのか?
これは松竹梅のような価格や高級感の違いではなく、機能的な話。本格的な山登りのためのギアを選ぶような作業に似ているかもしれない。
必要要件を満たしてさえいれば、あとはできるだけシンプルに、軽く。
そう考えると、ファミリー・キャンプに最適なラングラーが自ずと見えてきた?
▶ ジープ・ラングラー 公式サイトをみる最強にしてベーシックなジープとは?
用途に関わらず最強グレードにこだわるクルマ好きの気持ちはよくわかる。
だがファミリー・キャンプというシチュエーションを考えれば、「ルビコン」ほどのハイスペックは必要条件ではない。
とはいえ天候によっては泥っぽいダート道を走ることだってあるだろう。
そうなるとオールシーズン・タイヤを履くシティ派の「サハラ」より、オールテレインを備えた「スポーツ」の方が魅力的に思えてくる。
「ルビコン」と同じく無塗装の前後フェンダーを備えるスポーツには、泥汚れをさっと素手で払ってしまえるようなワイルドな雰囲気があるのだ。
もちろん全てのラングラーは、最高レベルの走破性を持ったジープに与えられるトレイルレーテッド・バッヂが付いている。つまり体幹の強さは折り紙付きなのだ。
ラングラー・スポーツは使い込むほどドライバーによく馴染む頼れるアウトドア・ギアなのである。
一方、ジープ・コンパス「ロンジチュード」も、今回のファミリー・キャンプに最適な1台だった。
今年マイナーチェンジが施され、インテリアの質感やインフォテインメントの使い勝手が大幅にアップした印象が強いコンパス。
その中にあって「ロンジチュード」は、オートワイパーや大型のタッチパネル式モニターといった快適装備を備えたミドルグレードとなる。
とはいえFF(前輪駆動)のパワートレインまで考慮すれば、ジープ・ファミリー内においてはベーシックな立ち位置といえるだろう。
▶ ジープ・コンパス 公式サイトをみるコンパス×キャンプ=必要にして充分
新型コンパスの特徴は、チェロキー譲りのワイルドな見た目からは想像がつかないほど、インテリなクルマだという点だろう。
今回の目的地である那須高原りんどう湖ファミリー牧場キャンプ場までの高速道路をドライブしていても、スムーズで軽快。
本格的なSUVにありがちなゴツゴツとした乗り味や、騒音、振動の類は一切感じられない。
ここ一発の走破性と言う点において、コンパス「ロンジチュード」はラングラー・スポーツには敵わない。だが普通の車でオフロードに分け入った際、最初にネックとなるのは2駆か4駆かと言う部分ではないと実感している。
ボディのアゴや腹を地面に擦ってしまうこと、つまり絶対的な車高が「どこまで踏み込めるか」という問題に対する最も重要なファクターなのである。
ラングラーの時と同じように、コンパスの場合でもジープ・ブランドならではのフィジカルな側面がベーシックグレードの「必要にして充分な性能」を担保しているのだ。
今回コンパス「ロンジチュード」は3人家族が使用したのだが、室内のスペースには充分な余裕があった。
近年のキャンプはグランピング的な傾向がある一方で、機動性を重視したミニマムなスタイルも流行りつつある。
コンパスのラゲッジスペースから逆算して、無駄のないすっきりとしたキャンプセットを整えるという考え方もありだろう。
ベーシックグレードでも可能性は無限大。充実した週末にはジープが欠かせないのだ。
▶ ジープ・コンパス 公式サイトをみる
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