『アクアマン』(2019)のジェイソン・モモアが主演するNetflix映画『スイートガール』。監督のブライアンアンドリュー・メンドーサは長編初監督作となる本作を手掛けるにあたり、アカデミー賞4部門を受賞したサスペンス・スリラー作『ノーカントリー』や、ブラッド・ピット主演の狂気と暴力を描いた衝撃作『ファイト・クラブ』からヒントを得たことを制作陣が明かしており、リアリティと説得力のあるアクション大作を、モモアや『アクアマンスタントチームとともに作り上げた。

【動画】父娘による復讐アクション『スイートガール』予告

 本作は、最愛の妻を亡くし悲しみに暮れる父親レイ(モモア)が、残された唯一の家族である娘レイチェル(イザベラ・メルセド)と共に、妻を死に追いやった組織への復讐(ふくしゅう)を計画する物語。

 世界興行収入11.4億ドル(BoxOfficeMojo 調べ)を記録し、DCコミックス映画史上No.1の興行成績を記録した『アクアマン』で圧倒的存在感を見せたモモアと、『アクアマン』をはじめ「ジョン・ウィック」シリーズや『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』『デッドプール2』など数々のハリウッド大作を手掛ける世界最高峰アクションチーム、87eleven Action Designがタッグを組んだ。モモア自身「(87eleven チームと作り上げた)アクションシーンがあるからこそ、この映画の撮影を楽しんだ」と話している。

 怒濤(どとう)のアクションが展開されると同時に、メンドーサ監督が「本作はれっきとしたアクションサスペンス」と語っているように、モモア演じるレイとイザベラ・メルセド演じる娘レイチェルを追う殺し屋サントスが登場し果敢に巨悪へと立ち向かう姿が描かれる。

 追われる男、追う殺し屋は『ノーカントリー』で展開されるプロットであり、執拗(しつよう)にターゲットを追う殺し屋が印象的であるが、本作の物語を描くにあたってメンドーサ監督は「映画に出てくる殺し屋は、だいたいが似たような雰囲気の人物に集約されるように思いますが、サントスには殺し屋以上の存在になってほしかった。一瞬にしてみる者に伝わる“深み”が必要でした」と、本作でも殺し屋が復讐を誓った父と子の物語において重要な役割を果たしていることを明かしている。

 レイとレイチェルの復讐を描くにあたり、戦闘シーンではあらゆる動きに意図を持たせてアクションシーンを撮ったという。スタントコーディネーターのジョン・バレラは「私たちはただカッコいいアクションを追求するのではなく、ストーリーに矛盾が生じない振付を考える必要がありました。一番頭を悩ませたのは、モモアが身長195cmの大男で、部屋に入ってきた相手が誰であろうと殴り倒せるのがわかりきっていたことです。何度も『モモアはそうするだろうけど、メルセドはしないだろう』と言うことを何度も話し合いました」と語っており、物語に説得力を持たせるためにテクニックを取り入れて、拳と拳がぶつかり合う『ファイト・クラブ』のごとく、手に汗握る迫真の肉弾戦シーンを作り上げたのだ。

 Netflix映画『スイートガール』は独占配信中。

Netflix映画『スイートガール』場面写真