英国版『GQ』の「Men Of The Year」アワード第24回授賞式がロンドンで開催され、ヘンリー王子が米カリフォルニア州からリモートでサプライズ出演した。ワクチン接種を促すスピーチを行った王子は、反ワクチン派を生み出した人々が「嘘や恐怖を売り物にしている」と激しく批判した。

現地時間1日、ロンドンの国立近現代美術館テート・モダンで行われた授賞式にヘンリー王子リモートで生出演した。黒い蝶ネクタイとタキシード姿で会場の大画面に映し出された王子は、新型コロナワクチンの接種を促すスピーチを行い、授賞式のラストを飾る「ヒーローズ・オブ・ザ・イヤー賞」に選ばれた英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカ社のワクチン開発チームに賞を贈った。

王子はスピーチで貧しい国々の政府にワクチン接種の強化を求め、「すべてのコミュニティがワクチンにアクセスできるようになり、ワクチンに関する信頼できる情報につながるまで、私たちは皆、危険にさらされているのです」と警告し、このように述べた。

「現時点で1回目の接種を受けた人は、開発途上国では2%にも満たないといいます。それに多くの医療従事者がいまだワクチンを接種していない。この不公平を解消するためには、我々が一丸となって取り組まなければ前に進めないのです。」

さらに、「その一方で、世界中の家庭はニュースやソーシャルメディアによる大量の誤報に影響され、嘘や恐怖を売り物にする人々がワクチン接種を躊躇させています」と反ワクチン派を生み出した人々を激しく非難した。

「こういったことが、コミュニティの分裂や信頼の低下につながっている。新型コロナウイルスや新たな変異株のリスクを克服するためには、このシステムを壊す必要があるのです。」

ピーチの後、ヘンリー王子は「ヒーローズ・オブ・ザ・イヤー賞」を受賞したサラ・ギルバート教授とキャサリン・グリーン教授、アストラゼネカ社のワクチン開発チームを「自分達の役割を果たした、最高のヒーローだ」と称賛した。

この日、会場の観客席にはヘンリー王子の妻メーガン妃への批判をきっかけに朝番組の司会を降板したピアース・モーガンも出席していた。授賞式の数時間前には英国通信庁がモーガンには「発言の権利がある」と判断したことを発表し、話題になったばかりだった。

画像2枚目は『British GQ 2021年9月1日付Instagram「The scientific process [means] failing quite a lot.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)

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