8月27日の西武戦から引き分けを挟んで4連勝中の日本ハム。チーム状態が良くない中で8月は中田翔の暴力問題やSNS動画問題など、追い討ちをかけるような暗い話題が続いた。

そんな中、一時は課題とされていた打線も、ここ最近は6試合で合計42点と、チャンスで繋がる場面が多く見受けられる。野村や浅間といった若手の活躍をはじめ、今シーズンは伸び悩んでいた近藤も、徐々に打率を上昇。さらには木村・佐藤といった新戦力の活躍など、野手陣の奮闘により徐々に復調の兆しが見えてきた。


 
 先発陣も本来のピッチングを発揮しつつある。29日の西武戦ではルーキー・伊藤が9回134球の熱投を見せ完封勝利で8勝目をあげると31日のオリックス戦ではエース・上沢が後輩に負けじと135球の熱投をみせ、伊藤に並んでチームトップタイとなる8勝目を挙げた。

 さらには今シーズンなかなか思うようなピッチングができていなかったバーヘイゲンも、1日のオリックス戦で6回1安打無失点の好投で勝利投手となるなど、遅ばせながら先発柱の基盤もかたまってきた。

 一方で心配なのは、中継ぎ陣の状態だ。いわゆる「勝ちパターン」と呼ばれる、堀、B・ロドリゲス、杉浦に不安要素が見えつつある。

 開幕からクローザーを任されてきた杉浦は、1点リードの場面で上がった20日のロッテ戦のマウンドで、1イニング4四死球の大乱調で失点しセーブを失敗すると、3点リードで迎えた24日のロッテ戦でも4安打2四球3失点で追いつかれ、チームも引き分けに終わった。28日、29日の西武戦では、共に9回ではなく8回のマウンドを任されると、31日には登録を抹消された。

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 その杉浦に代わって新守護神となったB・ロドリゲスは、4点リードの場面で登板した2日のオリックス戦でフォアボールの後3連打を浴びて同点に追いつかれると、ここまでリーグトップの27ホールドを記録している堀も、同じく4点リードでの登板となった28日の西武戦で1イニング4失点を喫するなど、共にリードを守れず、チームも引き分けで終わっていた。

 ここ6試合で4勝2分けと、この2試合をものにできていればさらにチームにも勢いをつけていただけに、勿体無い試合となった。

 打線が好調なだけに、なんとか中継ぎ陣がリードを守り、勝利に繋げたい日本ハム。ある球界関係者は、

「先日は杉浦投手追いつかれる場面があり結果として抹消。今度はロドリゲス投手も同じような失点をしました。こういう時は、野手が助けてあげないとダメなんです。クローザーが定まっていないチーム事情の中、追いつかれた裏に野手が点をとって逆転してあげなければいけないと思います」

と、こういう状況だからこそ、投打の助け合いが必要だと訴えた。

 チームはいまだ最下位に沈んでいるが、引き分けを挟んで4連勝と、波に乗りつつある。上位進出へ向け、投打の噛み合う戦いをすることができるか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【日本ハム】4連勝中も不安が見える中継ぎ陣・・・「投打の助け合い」で上位進出なるか