昔から食用や卵を食べるために飼育されてきたニワトリには様々な種類がいる。日本だけでも50品種以上、世界では250品種(細分化すると500品種)にのぼる。
そのなかで最大種とされるのが、アメリカ・ニュージャージー州原産のジャージー・ジャイアントである。
その名の通りジャイアントなのが特徴で、最大体重9kgにまで成長する。一般的な食用の鶏(ブロイラー)の体重が2~3kgくらいなので、約3倍は大きいことになる。
Doug Elsaesser's Jersey Giant Chickens
ジャージージャイアントは、19世紀後半にニュージャージー州に住むジョン・ブラックさんとトーマスさんの兄弟によって、七面鳥に代わる家畜として品種改良された大型鶏で、世界一大きな鶏と呼ばれている。
ブラックジャワ、ブラックランシャン、ダークブラーマという3種の大型鶏を交配することで生まれたジャージージャイアントは、体高約66cm、体重6.8kg~9㎏というビッグサイズだ。
・合わせて読みたい→イスラエルの科学者が異種交配させて作り上げた毛のないニワトリ
当初は食用のはずだったが...
大きければそれだけ肉もとれる。当初はブロイラー(食肉用)として生み出され、飼育されていたのだが、一般的なブロイラーよりも成長が遅いことがネックとなった。
また大型にするまでに餌など飼育面でコストがかかり過ぎることから、食肉として大量飼育するには不向きで、残念ながら食肉業界では不人気となった。
Pulat Jersey Giant
現在ではペットとして人気に
本来、ジャージー・ジャイアントは開発した兄弟の苗字にちなんで、ブラック・ジャイアントと呼ばれていたそうだが、その後原産地であるニュージャージー州から取ってジャージー・ジャイアントになった。
[もっと知りたい!→]体全部がダークマター。身も骨も腹の中もすべてまっ黒な鳥「烏骨鶏」(閲覧注意)
サイズがサイズだけに恐竜チックで狂そうだが、実はかなり親しみやすく温厚な性格なのだそうだ。
オスでも攻撃的になることなど滅多になく、人に対してもフレンドリーで従順な性質であることから、今やジャージージャイアントは卵や肉の供給源としてではなく、ペットとして人気を集めているということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
コメント