北京市では12日、青空に恵まれた状態になった。汚染された大気が北風の影響で拡散されたため。一方で、特に注目されている微粒子状の汚染物質PM2.5朝鮮半島北部、日本海を経由して、新潟県北関東福島県に到達。日本としてはやや多い状態になっている。

 北京市では11日夜、小雨が降った。郊外の山間部の一部ではみぞれになった。12日は晴れあがり、北からの風で汚染された大気が流されたこともあり、「貴重な青空」が戻ってきた。今後しばらくは、中国当局が定める大気の質のランクでも「優良」とされる状態がしばらく続く期待が持てるという。

 最高気温は摂氏10度以上と暖かく、一部の花は開花しはじめるという。中国メディアは「屋外での活動を増やしたり、窓を開けて外気を部屋に通してもよい」と伝えた。

 一方で、日本では新潟県北関東福島県などで大気中のPM2.5がやや多い状態だ。中国の長江中流地域で発生した「PM2.5を濃厚に含む空気」が幅太いベルト状になり、渤海湾を経由して朝鮮半島北部、日本、福島県沖に到達している。

 東京23区内の一部では午後1時のPM2.5濃度が1立方メートル当たり60マイクログラムを超えた。福島県白河市内では正午に1立方メートル当たり40マイクログラム以上を観測した。

 PM2.5の帯がやや北よりであるため九州では比較的濃度が低く、福岡市内では1立方メートル当たり10マイクログラムを超えていない。

 環境庁は暫定基準として、PM2.5の1日平均値が1立方メートル当たり70マイクログラムを超えた場合、「不要不急の外出や屋外での激しい運動をできるだけ減らす」、「呼吸器系や循環器系の疾患がある人、小児、高齢者体調に応じて、より慎重に行動することが望まれる」としている。(編集担当:如月隼人)