世界的クラブであるバルセロナユニフォーム1998年からNikeが提供してきた。

だが、『EFE』によれば、現在のバルサNikeは正式な契約を結んでいない状態にあるという。

2016年に行われた最後の契約更新の際に結ばれたのは事前契約だけ。それ以降、両者は合意についての解釈の違いをめぐって頭を悩ませているとか。

2016年5月、当時のバルサ会長ジョゼップ・バルトメウは以前の契約が2018年まであるにもかかわらず、Nikeとの契約を2029年まで更新すると発表した。

その契約はNikeが年間1.05億ユーロ(137億円)、最大で年155億ユーロ(202億円)をバルサに支払うという破格の規模だった。

Nikeバルサユニフォームやトレーニングウェアの生産に加え、バルサブランドを使用する権利や広告の権利などを確保。その条件は2016年10月に行われたバルサの総会で承認を得た。それを背景に両者は以前の契約が満了になる2年後により詳細な最終的な契約を交わすことで合意。

この交渉プロセスを詳しく知る関係者によれば、2016年の契約はバルトメウら首脳陣の目的達成のために即座の資金を欲しがっていたバルサに対してNikeが便宜を図ったものだったという。両者は非常に良好な関係にあったため、そういったことは初めてではなかったそう。

だが、正式契約の期限として合意していた2018年7月になっても、いくつかの相違点があったために契約を締結できず。事前契約では合意していたいくつかの点で折り合えなかったという。

それ以降も両者は最終的な契約を結ぶことを検討していたものの、新型コロナウイルスの影響で全てが崩壊。Nike側は2021年にバルサの会長選があることを考慮して、新会長の選任を待つことにした。

ただ、今日に至っても両者の主観的な解釈によって残された多くの余地は埋まっておらず、バルサNikeには緊張感が漂っているようだ。この種の事前契約は正式契約が締結されるまで有効とされるものだそう。

バルサの関係者によれば、この夏にジョアン・ラポルタ会長とNikeとで正式契約に向けた会議が行われたという。バルサ側はいくつかの面でより多くの自己決定権を持ちたがったものの、現時点で契約は実現していない。

パンデミック下で予算削減にあるこの時期だけにNike側は事前契約がもつ弾力性に満足しているという。関係者によれば両者の関係は「よくない」ようで、Nike側はバルサへの支払い額は市場価格に見合わないものだと考えているそう。Nike側は好意的に振る舞う時期は終わったとはっきり認識しており、減額を希望しているようだ。

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こういった状況を目にしたPumaがバルサに接近しているとか。Pumaは世界的な拡大時期にあり、バルサを最も魅力的なサッカークラブのひとつだと感じているとのこと。

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