巨人・陽岱鋼外野手(34)の行く末が心配されている。

 ようやく出番が回ってきた。7日のDeNA戦、2―8と大差がついた8回二死一塁の場面で戸根の代打で打席が回ってきた陽は力のないスイングで遊ゴロに倒れた。先月28日に今季初めて一軍に登録されて以来、代走で出ることはあったが、打席に立つのは今季初めて。一軍登録当初は打線のカンフル剤かと見られていたが、結果として優勝争いを繰り広げた、ヤクルト、阪神との6連戦も出番なしに終わった。

・今すぐ読みたい→
巨人・丸は「第2の村田」となるのか、思い起こされる「神宮事件」とは https://cocokara-next.com/athlete_celeb/yoshihiromaru-shuichimurata/


 
 そういった経緯もあり、この日の初打席後にはSNS上で「巨人で最後の打席になるのでは?」「またハイネマン、梶谷来たら下に落とされるのでは?」と合流間近とされる梶谷、ハイネマンなどの外野手が来たら再びの二軍降格もありうると危惧する声も。

 今年で複数年契約の最終年を迎える陽は今季は二軍では45試合に出場し、打率2割4分、5本塁打、18打点を記録。一時は三軍にまで落とされ、ここまで一軍に呼ばれることはなかった。

 2016年オフにFAで巨人に5年15億円(金額は推定)の大型契約で移籍。当初は「打率にはこだわっている。3割バッターになりたい」と大きな目標も掲げたが、結果として、移籍後5シーズンでキャリアハイとなった19年シーズンも110試合に出場し、2割7分4厘、4本塁打、21打点と巨人の中軸を担うには至らなかった。

 その後は同じくFAで広島から移籍してきた丸など外野手の層が厚くなってきたこともあり、出場機会を減らし続け、20年はわずか38試合、契約最終年の今年はわずか4試合(7日現在)となっている。

 そして気になる陽の今後も暗雲が漂っている。「まず巨人・陽は間違いなく今年で終わるでしょうね。あの打席が最後通告になるかもしれない。優勝争いをするチームですが、同時に来年の戦力を見据えて、チームは動き出している。例年通りならば、レギュラーシーズンが終わった時点で第一次の戦力外通告が出されます。陽ももしかしたら、このタイミングで通告されるかもしれません」(球界関係者)。

 そもそも昨年の契約更改時から陽には「物言い」がついていた。陽は20年シーズンは38試合に出場し、63打数15安打、打率2割3分8厘、本塁打1本と低迷。しかしこの成績に関わらず現状維持の3億円(金額は推定)で更改したことでネット上で炎上したのだ。「複数年契約だからって本塁打1本で現状維持って・・・」「安打15本で3億円なら1本換算で2000万円か」など、非難の声は止まらず。

 迎えた今シーズンも低迷は変わらず、周囲の目は一層、厳しさを増している。今後に関しても古巣の日本ハムはすでに若返りを図っており、陽の居場所はないと見られる。「残るは母国、台湾でのプレーですが、元々、台湾ではスーパースター扱いされているとあって、『出戻り』は本人のプライドが許さないのではないでしょうか」(同関係者)

 優勝争いの熱戦が繰り広げられる水面下で、すでにストーブリーグに突入している巨人。陽に残された時間は多くなさそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人・陽岱鋼 年俸3億円男が初打席 「戦力外通告シリーズ」の様相