シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2021」が10月29日(金)から、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷を皮切りに開催される。この度、本映画祭より『BECKY ベッキー』の予告編が公開された。

1968年に創設された「シッチェス映画祭」は、スペインバルセロナ近郊の海辺のリゾートシッチェスで毎年10月に開催されている映画祭。SFやホラー、サスペンスなどのジャンル映画を特化して扱う「世界3大ファンタスティック映画祭」のひとつだ。

その名前を冠した「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション」は、シッチェス映画祭で上映された作品の中から厳選した作品を日本で上映する、シッチェス映画祭公認の映画祭。これまで2012年、13年、14年、15年まで開催され、2018年に日本のホラーファンから復活を求める声が多数集まり、3年振りに完全復活した。

今年もホラーコメディからシチュエーションスリラー、オカルトホラーまで、観客を恐怖の奈落へと引きずり込む、個性豊かなラインナップになっている。その中でも目玉と言えるのが、13歳の少女vsネオナチという異色バトルが繰り広げられ、全米興行2週連続1位に輝いたヒット作『BECKY ベッキー』。

地下鉄降りたら即戦場”なアクション『ブッシュウィック 武装都市』(17年)、“ナゲット食ったら即ゾンビ”のホラーコメディゾンビスクール!』(14年)といったジャンル映画で手腕を発揮してきたジョナサン・ミロ、カリー・マーニオンの監督コンビによる本作は、“別荘ついたら即ネオナチ”というユニークな設定が光るアクションホラーである。

母親を亡くした13歳の少女ベッキーは絶賛、思春期中。山の中の別荘で、父から再婚相手を紹介されるも、反抗心からその場を飛び出してしまう。しかし、その直後に刑務所から脱獄したネオナチ凶悪犯4人組が別荘に押し入り、ベッキー以外を人質に。窮地に立たされる彼女だが、恐るべきスキルと思春期特有の複雑な感情がスパークして生み出されたありあまるパワーを駆使して、ネオナチたちに反撃を開始する。

開された予告編でも『アナベル 死霊人形の誕生』(17年)の子役ルル・ウィルソン演じるベッキーバイオレンスぶりが炸裂。父親を拷問され怒り狂うベッキーは、動物をあしらったニット帽を目深に被って臨戦態勢に入ると、キラキラなラメがキュートな色鉛筆や古びた桟橋の板、天糸など身の回りのものを使い、森中にトラップを張り巡らせていく。

さらには「捕まえてみな〜」と敵を挑発したり、木の上からお手製アスレチックを駆使して奇襲をかけたりと、『ホームアローン』も真っ青のDIY 精神と大胆な行動で、屈強な男たちを翻弄。彼女の勢いにビビったネオナチ男が「傷つけたくない」と休戦を持ちけてもなお「私は傷つけたい」とかますタフさは最高だ。男たちを頭脳と狂気で追い詰めていく『キックアス』も顔負けの、やりすぎな戦いぶりに注目だ。



■イベント情報
シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2021」
10月29日(金)~11月11日(木)
会場:ヒューマントラストシネマ渋谷

11月開催
会場:シネマスコーレ

10月29日(金)~11月18日(木)
会場:シネ・リーブル梅田

11月19日(金)~
会場:アップリンク京都

料金:当日一般:1,600円 / 専門・大学生、シニア:1,200円 / 高校生以下:1,000円

公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/sitgesfanta/

『BECKY ベッキー』