渡辺明名人が木村一基九段を99手で破り、 4年連続で準決勝に進出した。 次戦は、準決勝第一局で、豊島将之JT杯覇者と対局予定。

【実施概要】
タ イ ト ル: 「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」 二回戦第二局
日 程: 2021年9月11日(土)
場 所: ABEMAスタジオ シャトーアメーバ(住所:東京都渋谷区神宮前2丁目8-2 )

【JTプロ公式戦 結果】 二回戦第二局
対 局: 渡辺 明 名人(先手)対 木村 一基 九段(後手)
結 果: 99手にて渡辺名人の勝ち

【JTプロ公式戦 今日のハイライト
■渡辺名人、準決勝進出
振り駒は歩が4枚で渡辺名人の先手と決まる。
お互いがっちりと組むオーソドックスな矢倉戦と思いきや、渡辺名人は39手目▲2四歩の突き捨てで開戦。 馬を作った先手がペースを握る。 木村九段は入玉を含みにして粘りの姿勢をみせるが、渡辺名人の寄せが的確で粘りきれない。渡辺名人が「受け師」に仕事をさせず、準決勝進出を決めた。

【対局前の両者のコメント】
渡辺明名人「『JTプロ公式戦』はトップ棋士が和服を着て戦う、タイトル戦に匹敵する棋戦です。木村九段は年上の棋士で充実している印象があります。 自分にとって今日が初戦ですので緊張感はありますが、シード棋士にふさわしい将棋をお見せしたいですね。」
木村一基九段「『JTプロ公式戦』は東北大会でようやく一勝を挙げることができましたから、そのいい流れに乗りたいところです。渡辺名人は力強さではピカイチだと思っています。 対戦成績はちょっと分が悪いのですが、早指しという条件を生かして一生懸命指してみようと思います。」

【勝利棋士 渡辺名人のコメント】
時間の短い将棋なので、先手で先攻できたのが大きかったです。 序盤積極的に動いて、▲8三角から馬を作るのもこちらの注文通りです。 でも本譜は62手目△3六銀と打たれたあたりでは、後手に入玉を見せられて、ややこしいことになっていました。 あとで気がついたんですけど、54手目△5九角には▲5八飛と回る手がありましたね。 それだと△6八角成と金を取るしかないので、先手が指せたと思います。 準決勝の豊島JT杯覇者は昨年やられていますから、ぜひ雪辱したいですね。

■講評
矢倉のじっくりした戦いになるかと思いきや、先手の渡辺名人が39手目▲2四歩と突き捨てて急に激しい戦いになりました。 ▲8三角から馬を作って▲4一馬と入ったあたりは、先手のペースです。 ところが、62手目△3六銀と打ったあたりは、入玉をチラつかせて後手に一瞬チャンスが来たようでしたが、直後の先手の寄せが見事でした。 ▲8三飛から▲2二歩の攻めが大変厳しかったです。 83手目▲3二馬が決め手です。 木村九段に粘る余地を与えず、渡辺名人が押し切っての快勝譜だと思います。 屋敷伸之九段

■JTプロ公式戦(二回戦第二局)結果
【投了図】 渡辺 明 名人(先手)対 木村 一基 九段(後手)
投了図は▲6三銀まで

【棋 譜】 渡辺 明 名人(先手)対 木村 一基 九段(後手)
▲7六歩 △8四歩 ▲6八銀 △3四歩 ▲7七銀 △6二銀 ▲2六歩 △4二銀 ▲2五歩 △3三銀 ▲4八銀 △3二金 ▲5六歩 △4一玉 ▲5八金右 △5二金 ▲3六歩 △7四歩 ▲7九角 △5四歩 ▲6六歩 △3一角 ▲6七金 △4四歩 ▲6八玉 △9四歩 ▲9六歩 △6四角 ▲3七銀 △3一玉 ▲7八玉 △5三銀 ▲4六角 △2二玉 ▲6八金上 △7三桂 ▲1六歩 △6二飛 ▲2四歩 △同 歩 ▲3五歩 △同 歩 ▲6五歩 △4六角 ▲同 銀 △3六歩 ▲8三角 △6四歩▲7四角成 △6五桂 ▲3五銀 △4三金右 ▲4一馬 △5九角 ▲2四銀 △同 銀 ▲同 飛 △2三歩 ▲2七飛 △3七歩成 ▲同 桂 △3六銀 ▲3一銀 △3三玉 ▲3四歩 △同 金 ▲5一馬 △4二飛 ▲2九飛 △3七角成 ▲4二銀不成 △同 銀 ▲4一馬 △4七馬 ▲3九飛 △8五桂 ▲8三飛 △4三銀 ▲2二歩 △3七歩 ▲2一歩成 △3八歩成 ▲3二馬 △同 玉 ▲2二と △4二玉 ▲2三と △5二銀打 ▲3五桂 △同 金 ▲3三金 △5一玉 ▲4三金 △3九と ▲5二金 △同 玉 ▲4三銀 △6二玉 ▲6三銀
99手で先手の勝ち

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