例年以上にし烈な優勝が繰り広げられているパ・リーグ。首位ロッテから4位のソフトバンクまでが6.5ゲーム差と、最後までわからない状況だ。(13日現在)

一方で、リーグ優勝と同じくらい激しい争いが繰り広げられているのが、新人王争いだ。現状、その候補に上がっているのが、オリックス宮城大弥投手(20)、楽天早川隆久投手(23)、日本ハム伊藤大海投手(24)。残り試合数を考えても、この3人の中から選出されることはほぼ間違いないだろう。

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 34年前、その新人王争い真っ只中にいたのが、日本ハム西武ライオンズで活躍した「トレンディエース」こと、西崎幸広氏だ。

日本ハムドラフト1位で入団した西崎氏は、同じく1位指名の近鉄バファローズ阿波野秀幸とシーズン最後までほぼ互角の争いを繰り広げた。

当時の戦いを

「前半戦は4勝のみに終わり、後半戦でチームのAクラス入りを目指していたら自ずと10連勝していた。新人王は阿波野がとるものだと思っていたのでそこまでは意識していなかった」

と振り返る同氏。

結果、両者の成績はほぼ互角だったものの、新人王の座は阿波野に。だが、西崎氏の成績も新人王に値するものと評価され、パ・リーグ会長特別賞が贈られた。

そんな自身の経験も踏まえ、今年の激しい新人王争いのポイントとして

「ハイレベルな戦いで13勝か14勝が新人王のライン。新人王は最終的に結果であってチームにためにどれだけ貢献したかの方が大事。そのことをわかっていれば自ずと結果もついてくるのではないでしょうか」

と、個人の結果のみならずチームへの貢献度も重要な判断要素と挙げた西崎氏。

現在の3選手の主な成績は以下の通り。(13日現在、順位はパ・リーグ内)

宮城:11勝(2位)1敗 防御率2.13(2位)
早川:7勝(7位)5敗 防御率3.82
伊藤:9勝(3位)5敗 防御率2.54

※早川、伊藤は規定投球回以下

上記の数字を見ると、宮城が頭ひとつ抜け出しているともいえるだろうか。同氏も「現状は活躍も含め宮城の印象が強い」と語る。宮城と早川に関しては、現在チームが優勝争いの真っ只中ということもあり、残り試合でいかにチームに貢献できるかがカギとなりそうだ。

一方の伊藤も、現在チームトップの勝ち星をマークしているしているほか、東京五輪での大活躍など、存在感を示している。

そんななか、7日に行われた伊藤対早川の投げ合いに続き、14日のオリックス対楽天の試合では、宮城対早川の予告先発が発表されている。

宮城にとっては新人王を大きくたぐり寄せる12勝目が、そして早川にとっては前回伊藤に投げ負けたリベンジを果たす試合になる。

新人王対決「第2章」はどちらに軍配が上がるのか、注目だ。

一方その翌日となる15日の西武戦で先発が予想されるのが、伊藤だ。

この試合では、今回新人王争いについてコメントをした西崎氏が、ファンと試合を観戦しながら解説し、お酒を飲みながら気軽にトークをするオンラインイベント「オンライン野球居酒屋」を実施予定。
両チームのOBならではの裏話が飛び出す可能性も。参加者からの質問も受け付ける予定だ。
なお、同イベントは試合当日17時40分より開始予定で、時間の都合上5回裏終了までとなる。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

し烈なパ・新人王争い 34年前同争いを繰り広げたエースはどう見ているのか