二軍落ちした巨人・中田翔内野手(32)が急激に復調気配を見せている。打撃不振から11日に二軍に降格となったが、降格後はまるで別人のように大爆発。15日のイースタン・楽天戦(ジャイアンツ球場)では、7回に決勝の逆転3ランを放ち、4打数2安打4打点の荒稼ぎ。ここまでファームでは出場4試合で打率5割7分1厘(14打数8安打)、2本塁打、10打点とまさにレベルの違いを見せつけている。

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 さらに二軍では今までに見られなかった「ある変化」も注目されている。一軍では結果が出ていないこともあり、ベンチで暗い顔を見せ、ふさぎこむシーンもたびたび見られたが、二軍では笑顔も飛び出すなどイキイキと野球に取り組んでいる姿が印象的だ。そこには「阿部塾」ともいわれる阿部慎之助二軍監督の心身両面でのサポートが大きいという。

 下半身の使い方などを含め、連日のマンツーマン指導などを行うなど、中田をサポート。一軍も貧打線に苦しむとあって、何とか早期一軍合流を促そうとしている。またこの二人には知られざる「絆」もあった。

 「2013年のWBC日本代表チームで一緒になっています。当時、阿部は代表チームの主戦捕手として、投手陣のリード面やまたチーム全体のまとめ役として色々なことを考えなければならず、頭を悩ませることも多かったとか。そんな時に中田が『阿部さん、大丈夫ですか?』と声をかけたことで『お前、いいヤツだな!』と交流が始まったと聞きます」(球界関係者)

 時は流れて、二軍監督と選手として、また汗を流すことになった2人。同僚への暴力行為を起こし、巨人への無償トレードとなったことで今だ厳しい目を向けられている中田に対しても、今回の二軍落ちはいい方向に働くと指摘する声もある。

日本ハムでは親分気質だったといわれていますが、元々中田はダルビッシュや稲葉など先輩のいうことはこれまでも素直に聞いていた。プロは結果が全ての世界ですから。残りシーズンに向けて、阿部も中田の背中をうまく押すと思いますよ」(同)。

 チームは15日のDeNA戦(東京ドーム)、キャプテン坂本の2発に加え、9回に抑えの三嶋を攻めたて、最後は岡本の犠飛で7―6の逆転勝ちをもぎ取った。とはいえ、打線は湿りがちとあって、復調した中田が再合流となれば大きな戦力となることが期待される。

11日に抹消されたため、最短で再登録となれば、21日の広島戦(マツダ)からとなる。中田にとっては地元広島での復活劇となれば、最高のお膳立てとなる。意地を示せるか。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]

巨人・中田 超速一軍復帰も 復活は「阿部との絆」