ゾンビになれる!3日でなれる!」キャッチコピーに、プロのゾンビの育成を目指す連続講座が9月18日(土)より大阪府内およびオンラインで開催される。

 講座を主催するのは読売新聞大阪本社の子会社である大阪読売サービス。全ての学ぶ人を応援する講座シリーズ「学ント(マナント)」の一環として開催される同講座では、8月13日(金)に市民参加型映画『門真市ゾンビ人材センター』を上映し話題を集めたNPO法人「門真フィルムコミッション」の運営メンバーを講師に迎え、ゾンビとしての所作から心構えに至るまで本格的な指導を受けられるという。

 大阪府門真市に拠点を置く「門真フィルムコミッション」は、同市内のシルバー人材センターの設立40周年を記念したゾンビ映画の制作に2020年より着手。舞台俳優としての活動歴を持つ同コミッションの理事長・奈須崇氏によれば、日本で初めてゾンビ映画が公開されブームとなった1979年門真市シルバー人材センターの誕生時期が重なる背景が着想のきっかけになったそうだ。

 また、ゾンビ役であれば細かい台詞や演技を必要としない点も多くの市民を巻き込む形につながった。映画の制作にあたりグロテスクな印象を懸念する声も挙がったが、国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)」をテーマにスローガンの「誰ひとり取り残さない」を目指し、撮影に参加した者はひとり残らずゾンビとして出演。センターのスタッフを含む総勢1200名が制作に関わり、コロナ禍で落ち込んだ街の雰囲気を盛り上げるのに貢献できたのではないかと奈須氏は話す。

(画像はTwitterより)
(画像はTwitterより)
(画像は「外務省」公式サイトより)

 撮影は発案者の同氏が監督を務め、フィルムコミッション主導の元で進められた。ゾンビメイクを施し動画でゾンビクチャを受けた参加者は、奈須氏の演出を受けながら台本のない即興のゾンビ演技を現場で行う。そうして培われたゾンビの知識と経験を広く伝えるべく開催される本講座では、全3回にわたるゾンビ実習が受けられる。

 受講者にはドーランや血糊、特殊メイクに必要なスポンジなどのゾンビ教材キット」が配布され、感染経過3日以内から7年以上までを対象とする幅広いゾンビメイク術を学ぶことが可能。また、40年の伝統を持つゾンビの歴史に触れて目指すゾンビの姿を思い描くゾンビ人類学」や、腹式呼吸と声帯振動のメカニズムを知りゾンビの声を身に付ける「“発生”練習」といった多彩でユニークなカリキュラムが並んでいる。

 各回受講後には習得度合を測るゾンビチェックも行われ、高品質ゾンビのお墨付きを得た者にはフィルムコミッションよりゾンビ認定書」が発行。また、会場となる読売大阪本社ビルでの受講者にはプロの映画カメラマンによって撮影・編集されたゾンビショートムービーが後日送付される。オンラインでの参加者も自撮りゾンビ映像を送れば同様のムービーを受け取れるとのことだ。

 同講座は9月18日(土)、10月16日(土)、10月23日(土)の全3回にわたり開催。各回とも13時から14時30分までの90分の講義となる。料金は会場で受講する場合は9020円、オンラインでの受講は7700円(両方とも全3回分を含む)で、初回のオンライン講義はお試し価格の1100円(いずれも税込)で体験できる。

 また、2回目以降からの参加も受け付けており、すでに終了した回についてはオンライン向けの録画映像の視聴も可能だという。なお、会場での開催においては感染防止対策を徹底する旨が伝えられているが、感染拡大などの状況によってはオンラインでの講義のみとなる可能性もあるようだ。講座の詳細や申し込み方法についてはイベントの予約ページを確認されたい。

「ゾンビ養成講座~ゾンビメイクと演技を学ぶ~」イベント予約ページはこちら「門真フィルムコミッション」公式サイトはこちら