2020年は、新型コロナの影響で世界各国の経済が大きな打撃を受け、ほとんどの国で国内総生産(GDP)が前年比マイナス成長となったが、中国はプラス成長を維持した。

 中国は今や世界の経済大国と言えるが、「1人あたりGDP」を見るとまだ多くの国に及ばないのが現状だ。中国メディアの騰訊はこのほど、アジア諸国の1人あたりGDPについて比較する記事を掲載した。

 記事は、2020年の中国のGDPは初めて100兆元(約1700兆円)の大台を超え、世界第2位の規模を保ったと紹介した。世界全体のGDPは、新型コロナの感染拡大という特殊な状況のため、前年比で英国のGDPに匹敵する分が減少したものの、中国を筆頭にアジア経済は堅調で、急回復を成し遂げたと伝えている。

 そのうえで、国際通貨基金(IMF)が発表したアジア諸国の1人あたりGDPのランキングについて紹介した。これによると、1位はシンガポールの約5万8000ドルだった。しかも驚くことに、前年比10%以上減少してもこの数字であり、シンガポール経済がいかに強いかを強調した。

 2位はカタール、3位はイスラエルだったが、4位に約4万ドルで日本が入ったと伝えた。5位以下は、アラブ首長国連邦、韓国、キプロスブルネイバーレーンクウェートで、中国は約1万500ドルで13位だった。しかし記事は、14億人の人口で1万ドルを超えるのは容易なことではなく、同じく人口大国のインドは2000ドルにも達していないと指摘した。

 今のところ、中国の1人あたりGDPは世界でも真ん中あたりで、先進国の基準となる2万ドルにはまだ及ばない。しかし記事は、中国には大きな潜在能力があり、2035年には2万3000ドルに達するという見方もあると紹介し、そのころには米国を超えて世界一の経済体になっているだろうと楽観的な見方を示した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

アジア諸国の1人あたりGDP、日本は4位、韓国6位、中国は・・・