終わりの見えないコロナ禍で労働環境の悪化も進行している。過酷な労働環境、削減を余儀なくされる賃金……苦闘を続ける労働者たちの本音と懐事情に迫った。

◆残業は月120時間。この金額じゃやってられない!

▼都内区役所職員 年収450万円(30歳・一般職員)

 コロナ関連の給付金受給にワクチン接種の予約、さらにはマイナンバーカードの発行……。どれもこれも「数か月待ち」ばかりで、対応の遅さが批判を受けがちな自治体の役所。その内部でも不平不満が渦巻いているようだ。都内の区役所で働く秋元紀男さん(仮名・30歳)はこう語る。

「年収は450万円。臨時の業務は増える一方ですが、こんなご時世でも個人情報保護の観点からテレワークや持ち帰り作業ができず、残業はかつてないほどの時間に。ひどい時は月120時間を超えることも。しかも残業代は事前に予算が組まれているから、かなり付けづらい。サービス残業も多いので、正直このお給料じゃやってられないです」

◆増え続ける業務とわずかな昇給

 昇給は年7000円で固定。今後10年真面目に働いたとしても、月の手取りは10万円も上がらないことが目に見えている。

「安定していると言えば聞こえはいいですが、定年で辞めていく人数に対し、新卒で入ってくる正職員の人数が明らかに減っているので、この先は業務量が年々増えていくことが間違いない状況。非常勤職員も増えており、公務員とはいえ着実に不景気の煽りを受けている感覚があります。そのうえ、業務体制が古くさいんですよ。システムで改善したほうがいいことも、稟議が通るまでに数年かかるのがザラ。世間とのIT格差は広がるばかり。年々、長く続ける自信がなくなっています……」

 イレギュラーな状況が続くこのご時世、一般企業も公務員も、もはや内情は変わらない。

コロナ禍で手取りは8万円も目減り、ボーナスも全額カット

▼大手居酒屋チェーン 年収450万円(32歳・店長)

 コロナ禍で打撃を受け続けている飲食業界。全国に500店舗超を展開する大手居酒屋チェーンで店長として働く沖田幸太郎さん(仮名・32歳)もコロナに頭を悩ませている一人だ。

コロナ前の最高年収は600万円。しかし今は450万円まで減少しました。緊急事態宣言が出て以降はランチ営業に力を入れてますが、夜に酒を売らないと売り上げが立たなくて……」

◆心の支えは過去に支給されたボーナスの明細

 手取りは月8万円も減少。さらに、ボーナスも全額カットが続く。

「店長は店舗の売り上げ目標を達成するとボーナスが支給される仕組みなので、ここ1年半は当然ボーナスなし。過去には200万円のボーナスが出た時もあったので、かなりの痛手です。国の方針に右往左往するばかりで、こんな状況がいつまで続くのか我々にはサッパリ。かといって今独立して店を持つなんて考えられない……」

 飲食業界の夜明けは一体いつになるのだろうか。

取材・文/週刊SPA!編集部

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対応の遅さを責めるクレームへの応対もしばしば。「切実なのはわかりますが……こっちもいっぱいいっぱいです」