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「女性も一生懸命生きるとどこかでガタがきます。人生100年といわれるいま、更年期に差しかかるあたりはもっとも悩ましい時期ですから、自分に合ったメンテナンス法を獲得しておくことが大切です」

こう話すのは天神レディースクリニック院長森智恵子先生。精神科指定医・産婦人科専門医・麻酔科認定医の資格を持ち、女性の体をトータルで診断・治療する。

「『かゆい』『匂う』『むくむ』といった、人には言いにくい不調があらわれるのも更年期。病気が隠れていることもありますが、セルフケアで症状の改善や予防につながることも多く、『年だから』と諦めず前向きな改善を目指しましょう」

そんな、“言えない度”が高い「加齢に伴う臭いの悩み」について森先生に聞いた。

【悩み1】加齢臭が漂う

「子どもに『ママからへんな匂いがする』と指摘され(泣)。自分ではわからず……。以来、とても憂鬱な気分です」(48歳・テレホンアポインター)

〈自宅で取れる対策〉

・入浴や洗髪などで常に清潔に
・生理用品はマメに取り替える
・お子さんとのスキンシップを

「更年期以降、女性も加齢臭が強くなりがちなのでまずは清潔を心がけること。わきの匂いにはボトックス注射で汗を抑える治療法も。「変な匂い」とお子さんが感じるなら心の問題もありそう。母親となじんでいれば匂いに愛着を感じられるものです。また、私の患者さんでアソコが匂うと受診し、タンポンの取り忘れが原因だった方も。原因を特定して断つことも肝心」(森先生・以下同)

【悩み2】口臭がきつい

「話し相手に顔をそむけられてしまうことが。以前『口臭がきつい』と言われたことが気になって。マスク着用生活が終わるのが憂鬱」(58歳・会社員)

〈自宅で取れる対策〉

・舌苔(ぜったい)や歯垢(しこう)を取るオーラルケアを
・ドライマウスの原因の口呼吸はやめる
・野菜や繊維質を取り、腸のガス発生を抑える

「閉経後は女性ホルモンの低下から、唾液の分泌も減少し歯周病になりやすいので、歯垢や舌苔の除去など、オーラルケアを徹底することが基本。口呼吸でドライマウスになるのも口臭のもと。過剰に気になる場合は、メンタルの問題が絡むケースも。実際に強い匂いを伴う場合は、胃腸などの内臓疾患を疑います。いずれにしても匂いの原因を特定し、断つこと。野菜や繊維質の食物を多く取ることも、腸から発生するガスによる口臭予防につながります」

原因と理由、対応策を知って、こっそり解決しよう!