当時6歳だった女児が自宅で誘拐されてからまもなく14年が経とうとしていた。19歳になった彼女がソーシャルメディアのメッセージで母親に連絡をしたことがきっかけで先日、ついに再会を果たすことができた。『NBC News』『The Mirror』などが伝えている。

2007年、米フロリダ州クラモントで母親のアンジェリカ・ヴァンス・サルガドさん(Angelica Vences Salgado)と暮らしていた当時6歳のジャクリーンヘルナンデスさん(Jacqueline Hernandez)は、自宅にいるところを何者かに誘拐され行方不明になった。そして同年12月22日、フロリダ州法執行局はジャクリーンさんを誘拐したのは父親のパブロヘルナンデスPablo Hernandez)だと疑い彼を指名手配したが、当時の調べによると、彼は娘を連れて国境を越えてメキシコに行ったと言われていた。

それから14年が経ち、アンジェリカさんとジャクリーンさんはついに再会を果たすことができた。

クラモント警察によると事件に進展があったのは9月2日、母親のアンジェリカさんがSNSを通じて誘拐された娘だと名乗る女性から連絡を受けたことだった。その女性はメキシコにいることを伝え、9月10日にテキサス州ラレドにある国境で会いたいと告げたそうだ。

連絡を受けた警察はその女性の入国を監督し、彼女が実際にアンジェリカさんの娘であることを確認するために複数機関の協力のもと作戦が開始された。

迎えた当日、クラモント警察は国土安全保障省、入国管理局、国境整備局とラレド警察と協力し、アメリカとメキシコの国境でその女性を確保したと発表した。そして同日午後4時55分頃、女性は2007年に誘拐されたジャクリーンさんであることが判明し、無事にアンジェリカさんと再会した。警察はその後、2人が笑顔で抱き合っている写真を公開している。

オーランド国土安全保障調査局の特別捜査官補佐であるデビッド・ペズッティ氏(David Pezzutti)は、のちに報道発表の中で「様々な機関が協力した結果、誘拐された娘が母親と再会することができました。これは事件の複雑さや距離に関係なく、法執行機関の強力なパートナーシップがいかに問題解決に役立つかを示した素晴らしい例です」と述べた。

またクラモント警察のチャールズ・ブロードウェイ署長(Charles Broadway)も、声明の中で「今回のケースは複数の警察機関とそれぞれの地域社会が協力し、オープンなコミュニケーションを維持することで成し遂げられる典型的な例です。全米の異なる郡や州の複数の機関が力を合わせて、14年ぶりに被害者と母親を再会させることができました」と明かした。

なおジャクリーンさんは母親と離れていた14年間をどのように過ごしていたのか、また父親の居場所についてはまだ詳しく話していないという。

警察は14年前に起きたこの事件について、誘拐の罪に問われている父親のパブロ容疑者の令状はまだ有効であり、他の警察機関と協力して彼の居場所を捜索中だと発表している。

画像は『The Mirror 2021年9月15日付「Mum finally reunited with daughter, 19, after she was abducted 13 years ago」(Image: Clermont Police Department)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)

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