9月18日(土)に、今後の芸能界を担う“次世代のスターお笑い芸人”を発掘するお笑いコンテスト「ツギクル芸人グランプリ2021」(昼3:30-5:30、フジテレビ)が放送される。同番組は、各事務所が推薦し予選を勝ち抜いた、地上波プライムタイムの番組レギュラーを持っていない芸人15組によるネタバトルの決勝戦。

【写真を見る】審査員として渡辺正行や民放5局のクリエイターたちが集結!

出場するのは、Yes!アキト、キュウ、9番街レトロ、金の国、サスペンダーズ、ゼンモンキーダイヤモンド、ダニエルズ、トンツカタン、ポンループマッハスピード豪速球、ママタルト、モシモシ、や団、4000年に一度咲く金指。開催は2年ぶり、2回目となり、今回は爆笑問題がMCを務める。

「WEBザテレビジョン」では、総合演出を担当する北山拓さんにインタビューを実施。フジテレビ入社当初からバラエティーに携わり、ADとして「はねるのトびら」、ディレクターとして「バチバチエレキテる」「めちゃ×2イケてるッ!」「ネタパレ」「ENGEIグランドスラム」などを担当してきた北山さんに、大会の見どころや、若手芸人に対して“ツギクル”と感じるポイントなどを聞いた。

爆笑問題のMCで「(芸人さんにとって)一段と気合が入る大会に」

――バラエティー番組の制作スタッフを目指したきっかけを教えてください。

もともとお笑いが大好きで、大阪のお笑い深夜番組を見て育ちました。中学生の頃から、千原兄弟さんやジャリズムさん、ケンドーコバヤシさん、サバンナさんらが所属していらっしゃった大阪の「心斎橋筋2丁目劇場」の番組を見ていました。その頃から、こういうのをやりたいなとずっと思っていました。

――総合演出を務められた「ツギクル芸人グランプリ2021」の収録を終えて、いかがでしたか?

世の中にあまり知られていないが面白い若手芸人さんがこんなにいるんだ、というところに注目してほしいのはもちろん、審査員として民放5局から、若手芸人さんが出演したい人気番組を担当されているトップクリエイターの方々にもお越しいただいたので、その方々がどう寸評するのかというところも見どころだと思います。また、他の賞レースとは違ってアットホームなところがあり、タレント審査員の方々のおかげで空気もすごくよかったです。

――第1回大会でも演出を担当されていたということですが、前回と比較して、今大会の特徴はどんなところですか?

第1回大会は2年前で、ちょうど“第7世代”ブームの兆しがあった頃だったと思います。その時に出ていただいたのが、現在活躍されているザ・マミィさん、かが屋さん、宮下草薙さん、納言さんで、今回はさらに次の世代が出てきたかなという気がします。中には中堅芸人さんもいらっしゃるので、若手の方とのコントラストもすごく見応えがあると思います。

「ツギクル芸人グランプリ」は、出場者の皆さんが、出てよかったな、楽しかったなと思える“身近に感じられる賞レース”になればいいなという思いで作っているのですが、漫才師として第一線で活躍されている爆笑問題さんにMCをしていただいたことで、若手芸人さんの気持ちが少しピリッとするといいますか、一段と気合が入る大会になったかなという印象です。

――昨年は大会がありませんでしたが、今年、同じコロナ禍でも開催する意義はどのように考えていらっしゃいますか?

昨年は、残念ながらコロナ禍の影響で音事協の皆さまとも協議させていただき開催を断念致しました。今年は、万全の感染予防対策をした上での予選(VTR審査)、決勝を実施できる目処がたち、開催となりました。また、芸人の皆さんにおいても、この環境下でも変わらず頑張っていらっしゃる姿は本当に素晴らしいと感じています。なので、例えば決勝のスタジオ収録も感染対策を万全にしながらも、できる限り芸人さんたちのやりやすい環境を、彼らの「面白いものを見てもらいたい」という気持ちにできるだけ寄り添って考えました。このコロナ禍だからこそ、そんな芸人さんに一人でも多く世の中に出ていってもらいたい、という思いがありました。

■自分が面白いと感じたことを世の中に出す

――北山さんがかつて担当されていた「バチバチエレキテる」にはニューヨークさん、EXIT・りんたろー。さん、「ネタパレ」にはかが屋さんなどが、有名になる前から出演されていたと思いますが、スタッフとして芸人さんが売れていくのを見るというのは、どんな気持ちなのでしょうか?

みんな、売れたから面白くなったわけではなくて、やっていることの根幹は変わっていないと思います。それが世の中にどれだけ認知されるかということで、その一個のきっかけがニューヨークさんだったらM-1グランプリキングオブコントだったと思います。かが屋さんは、初めてオーディションでネタを4本ほど見せてもらったときに、僕、「全部のコントおもしろ過ぎるやん!」と言ったんですよ。芸人さんたちが面白いと思っていることが世の中に伝わって、僕と同じように視聴者の方も「面白い」と思ってくれるのはうれしいですね。

――番組に若手芸人さんを起用する際、“ツギクル”と思うポイントはどんなところですか?

僕は、シンプルに自分が笑ったかどうかで判断しています。見た目が新しいとか、スタイルが新しいとかは、テクニックでなんとかなると思うのですが、面白いか面白くないかはそうではないと思うので、自分が面白いと感じたことを世の中に出すようにしています。

――北山さんにハマるポイントみたいなものもあるのでしょうか?

僕にハマってもどうなんでしょうか、難しいですね(笑)。なかなか変わった感じの芸人さんが好きで、オーディション会場で他のスタッフを見たら僕しか笑っていないときが往々にしてあります(笑)。ベースとして、しっかりした漫才や、東京03さんのような素晴らしいコントも好きですが、学生時代からケンコバさんのエッジの効いた荒々しいネタがすごく好きで、バッファロー吾郎さんのライブをよく見に行っていたりもしたので、そこが原因なのかもしれないです。

そういう意味では、売れていなくても面白い若手の人に光を当てたいという気持ちは強いと思います。

――今後、こういう番組を作りたいなどの展望はありますか?

ゾフィーさん、かが屋さん、EXITさんなど、「ネタパレ」で仕事をしてきた方々や、ニューヨークさんやさらば青春の光さん、シソンヌさん、チョコプラさんなど、今までお世話になっている芸人さんとコント番組、ユニット番組ができたらうれしいなと思いながら、日々、仕事をしています。

――最後に、「ツギクル芸人グランプリ2021」の優勝者や出場者に、今後期待することを教えてください。

出場者の方は、前回優勝したザ・マミィさんや、準優勝のかが屋さんたちのように、バラエティーで引っ張りだこになってくれるとうれしいです。

ザ・マミィさんもそうですが、優勝する人には運とスター性があって、この大会ではそういう部分も審査に含まれていたりするのかなと思います。それらを持ち合わせる今回の優勝者の魅力はネタで垣間見れますので、そこから皆さんが好きになってくれて、いろいろなバラエティー番組からのオファーを受けたり、視聴者の方は単独ライブなどで劇場にぜひ足を運んで応援していただけたらと思います。

芸人15組が登場する「ツギクル芸人グランプリ2021」決勝戦が放送/(C)フジテレビ