中国メディア・経済参考報は15日、医療サービスが非常に充実しているはずの日本でどうして新型コロナウイルス感染拡大よる医療資源の逼迫が発生しているのかについて解説する記事を掲載した。
 
 記事は、日本で入院先の見つからず自宅療養していた新型コロナ感染者の容態が急変し、救急搬送されたものの死亡する事例が発生したと紹介。このニュースを知った中国人からは「日本の医療はアクセシビリティサービスの質が高いことで有名な上、人口1人あたりのベッド数も世界トップクラスなのに、どうして大量の新型コロナ患者が自宅療養を余儀なくされているのか」との疑問の声が寄せれたと伝えた。
 
 その上で、新型コロナが流行する前の時点で、日本全国に有る伝染病指定医療機関は300か所、伝染病患者用ベッド数は2000床足らずしかなかったことに触れ、医療衛生体系における緊急時の対応体制が不十分だったことが、新型コロナによる医療危機を引き起こした一番の要因であるとの見方を示した。
 
 また、感染拡大に伴い日本政府は新型コロナを国の指定伝染病と定め、関連の法令を出したものの、現行の法律では日本政府が発動できる権限は一部に限定されていると指摘。緊急事態においても国が全国の医療資源を動員、指揮する権力を持っておらず、地域を横断した医療資源の流用が難しい上、地方自治体も現地の医療機関に対して「協力をお願い」し続けることしかできないと伝えた。

 さらに、日本に18万か所存在する医療機関の大部分は個人が開業するクリニックや私立の病院であり、政府や自治体が直接動かすことのできる公立病院の占める割合が非常に少ないとも説明。行政からの「新型コロナ治療協力のお願い」に対して、多くの非公立病院は経済的なリスククラスター発生による評判低下のリスク、そしてコロナ以外の患者の診療への影響といった観点から、協力に二の足を踏んできたとしている。
 
 記事はこのほか、医療人材の不足も日本の医療体系をピンチに追いやった大きな要因であり、ハード面で余裕があった場合でも人員がおらず対応できないということで、多くの感染者が自宅療養を余儀なくされているとも伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

どうして世界に医療先進国・日本がコロナで医療危機に陥ったのか=中国メディア