中国で最も有名な日本の神社と言えば「靖国神社」だろう。閣僚が参拝するたびにニュースとなり、反発の声が上がるのが常であり、中国人にとってはA級戦犯が合祀されている靖国神社は「許しがたい存在」なのだという。中国のQ&Aサイト知乎にこのほど、「なぜ中国は日本に靖国神社の取り壊しを要求しないのか」と問いかけるスレッドが立てられ、さまざまな回答が寄せられた。

 スレ主の中国人ユーザーは、靖国神社は存在すべきではないとの考えのようだが、他のネットユーザーからは「靖国神社そのものは問題ない」との冷静な意見が寄せられた。国ために犠牲となった人を慰霊するために戦前からある神社なのでそれ自体は問題ないが、「第2次世界大戦後にA級戦犯が合祀された」ことが問題だとしている。

 また、靖国神社の取り壊しを求めることは「内政干渉」になるのでできないとの意見もあった。中国自身が「平和五原則」を提唱し、その中に「内政不干渉」を挙げているので、靖国神社取り壊しを求めるなら自らその原則を破ることになってしまうからだと説明した。

 さらに「取り壊しを求めても日本人は絶対にその通りにすることはない」ので、言っても無駄との主張も多かった。そもそも、靖国神社は非政府の宗教組織で、神社は私有財産なので、政府が取り壊しを強制するなら憲法による私有財産権の保障に違反してしまうと指摘した。

 ほかには、日中友好の方が重要なので「取り壊す必要性がない」という人や、「今は中国の能力が不足しているからで、アジア全体が中国の言うことを聞くようになった時に靖国神社が残っているか見てみよう」との主張もあった。全体的には、感情的に許せないとはいえ靖国神社の存在は認めざるを得ないとの理性的な意見が大半を占めていた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

どれだけ反発しても、中国が日本に靖国神社の取り壊しを要求しない理由=中国ネット