「子供できないの?作り方教えてあげようか?」

「お父さんのコネか弟さんのコネで就職すれば?」 東京都の50代女性は、30年前の就活時、面接官から言われた言葉をこう振り返る。「今は存在しない某有名ジュエリー販売店」での出来事だった。女性は「おそらく永久就職=結婚を勧められた」のだろうと、振り返る。

女性だからというだけで見下された経験は、忘れられないものだろう。女性はこれまで受けてきた「信じられない面接での経験」を、キャリコネニュースに明かしてくれた。

※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ

「女子は短大か高卒が良い。四大卒は社員の結婚相手にならないから」

やはり30年前、某食材卸の集団面接では、開口一番「女の営業なんて要らねえんだよ!女が来ると嫌がる取引先も多いんだ!」と言われた。ほかにも、

「就活なんてやめて結婚すれば?」
「女子は短大か高卒が良い。四大卒は社員の結婚相手にならないから」

といった言葉もあったという。30年前といえば、男女雇用機会均等法の成立から6年後だが、当時の就活では、まだまだ女性差別的な面接官の言動が、堂々とまかり通っていたようだ。

女性が遭遇した「酷い面接」は、その10年後も相変わらずの様子だった。20年前のパートの面接では、こんなことを言われたという。

「独身?結婚されると困るんだよねえ」
「既婚者?お子さん産む予定は?妊娠されると困るんだよねえ」(と言う割に採用希望年齢が20代後半から30代後半までのメーカー)
「彼氏いるの?」「子供できないの?作り方教えてあげようか?」
「面接の後食事に付き合ってくれるなら採用も考えるよ」

といった言葉は、「”冗談”として言われることも多かった」と振り返る。現在もメディアなどで似たようなエピソードに遭遇することがあるようで、「私を面接した男性たちは今60代~70代。ニュース等でいまだにこんな面接官がいることに、衝撃を受けます」と、今も変わらない差別意識があることを嘆く。女性は最後に、心情をこう吐露していた。

「女性を誰かの娘や彼女や妻であることを考えず、『性的な消費物』として見ている証拠なのかもしれません」

「女の営業なんて要らねえんだよ!」「就活なんてやめて結婚すれば?」 50代女性が遭遇した、女性蔑視の面接官たち